生産性後進国日本?
日本企業の生産性は世界的にみると大きく遅れている、という客観的な事実があります。
「え?なんで?だって世界的に強いトヨタ自動車や、ものづくりで断トツトップの企業もいっぱいあるじゃない」という反論もありますが、下のデータをご覧ください。
出所:日本生産性本部『労働生産性の国際比較2018』
なんと21位という事実。トップのアイルランドと比べると生産性は日本は半分しかない、とう事実です。
「サムスン」「現代」という超メガ企業を国策で支え、その企業の収益で国が回っている韓国との差はあまり大きくない、ということがむしろ現在の日本の危うい状況を示しています。
働き方改革で生産性はどんどん下がる?
それでも、なんとか今の生産性を維持するために日本企業は残業によって不足分を補ってきました。しかし、ここ数年「働き方改革」を政府が推進しており、時間外労働、休日出勤などができにくくなっているのが事実。今後は、時間外勤務ができなくなった部分、企業の稼ぐ力がその分低下し、収益が悪化。従業員も、いままでもらっていた時間外勤務手当もカットされ、消費も冷え込む、という悪循環のシナリオが想定されています。
今の時代に合った生産性改善というものが必要とされています。
生産性改善ツール「リーンシックスシグマ」
これまでも、今も、生産性改善ツールというものはたくさん存在します。しかし、その中で長く、今注目を集めているツール、当社ではリーンシックスシグマを最強のツールとみなしています。
リーンシックスシグマとは?
米国マサチューセッツ工科大学の研究者が日本のトヨタ自動車の生産性向上手法トヨタ生産方式を基に開発した「リーン(Lean)生産方式」と米国モトローラ社が日本の品質管理手法を基に開発した「シックスシグマ(Six Sigma)」を組み合わせた、定量的なプロセス改善・品質改善の世界標準手法です。
すでに2011年に. ISO13053 「プロセス改善における定量的方法-シックスシグマ-」として規格化されているということをご存じでしょうか?
規格化の背景に国際ビジネスの独占を狙う中国の影
リーンシックスシグマはアメリカで体系化され普及しました。一方日本にはシックスシグマが日本に来ましたが、なかなか普及が進みませんでした。その動きを察知した中国がiso に働きかけ規格化してしまいました。
日本は国際規格の制定はとても不得手です。欧米に先に規格化されてしまい、それが参入障壁となり、国際市場で後手を踏んでいるケースがたくさんあります。
シックスシグマも近い将来iso 9000シリーズとならんで、認定を取れていないと国際ビジネスに参画できなくなるといったことも考えられます。
さらに、中国は国をあげてリーンシックスシグマの導入を進めています。これまでの成功例を見ても、リーンシックスシグマの導入に成功した企業は飛躍的に業績を改善しています。中国の大手企業が導入に成功するとあっという間に日本企業にとって変わる、そんな日が来るかもしれません。
リーンシックスシグマの良いところ
・課題をプロセスに分解し、数値化や見える化によって業務のムダを省き(Lean)、
・品質のバラツキを抑えることで業務効率化を図ります(Six Sigma) 。
製造業のみならず、管理、研究、開発、マーケティング、営業、経営企画すべての部門に導入可能です。経営課題解決、財務的効果改善、人材育成、組織変革達成に応用可能です。
リーンシックスシグマの特徴
お客様の要望・顧客の声(Voice of Customer)が活動のスタートです。
・顧客の声が品質を決める
・顧客が求める以上のものであると品質が高すぎてコストがあがる
・顧客が求める以下のものであると品質が低い
・顧客のニーズに合うものを提供する
→ここからすべての活動が始まります。
プロセスに注目
・課題となっている事象をプロセスに分解・管理する
・視える化し、みんなが視てわかる
・ムダ(TPS)・バラツキ(SS)を見つけやすい
エビデンス・数字で客観的に判断
・事実と数字に基づいて判断します。
・数字で課題が解決されたかどうか明確になる統計的手法です。
・経営陣が経営判断する際のデータになります。
組織改革への展開、人材育成
・業務として、改善業務・組織変革業務を行います。
・組織全体としての最適化を目指します。
ご提供するサービス
プロジェクト支援
・御社の改善活動の計画、導入、実行支援をサポート
・コンサルティング形式
人材育成
・研修・オンサイトトレーニングをご提供
クライアント様の声
製造業経理部門担当者様
社内の原価管理システムがわかりにくく、正しく採算管理出来ているかわかりませんでしたが、ブラックベルトセミナーに参加することで、システムの視える化ができました。特に、SIPOC 分析、VSM は強力なツールです。このツールを全社に展開して、原価管理の精度、スピードをあげたいです。
物流関連企業 流通部門責任者様
コロナの影響で急激に物流量が減り、採算が悪化しなんとかリカバリー策を導入したいというときにリーンシックスシグマの存在を知り、部門を上げて採算改善にとりくみました。リーンの見える化と現場の生産性の分析を行うことで、短期間で成果を得ることができました。幸い、物流も戻ってきています。その事を予測して体制を再構築したこともあり、コロナ前の人員体制で対応できているのは驚きです。合理化しても人員を削減せず、人員を将来付加価値を生む仕事に従事させるという発想は目から鱗でした。
リーンシックスシグマ連載記事
リーンシックスシグマ ブラックベルトセミナーのご案内
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