【必見】『モチベーション3.0』を読んで

今回は、『モチベーション3.0』を読んで、その要約や感想を書いていこうと思います。そもそもこの『モチベーション3.0』は、クリントン大統領のスピーチライターをされていたダニエル=ビング氏が書き下ろしたものを大前研一氏が翻訳したものとなっています。

現代は、「自己実現をするために働く時代」とも言われています。集団よりも「個」の重要性が増し、個人の目標・夢の実現をするために、通常業務以外の場所で働く動きも増えています。

本書『モチベーション3.0』は、そうした現代人の働き方について、心理的な要因からのアプローチで描いています。

この記事を読めば、商談や飲み会で「知識人」ぶることができます。(笑)それでは、早速本題に入っていきましょう。

(注)本書『モチベーション3.0』の簡単な要約については、本書323ページに記載されています。お時間がなく、かつ内容に興味がある方は、本書を手にとってみてください。今回の記事では、それを記載しても意味がないと思ったので、若干の個人的な解釈を含んで書いています。

目次

  • 3つのモチベーション
    • それぞれのモチベーション
  • 『モチベーション3.0』が指摘すること
    • ビジネスの世界ではモチベーション2.0を推進することは必ずしも正解ではない
    • CASE1:ルーチンワーク を主とする仕事
    • CASE2:右脳的な仕事
  • なぜモチベーション2.0はビジネスの世界で相性が悪いのか
    • デザイナーの給与体系
    • ソーヤー効果
    • モチベーション3.0は報酬を軽視している訳ではない
  • まとめ

3つのモチベーション

「あなたのモチベーションは何ですか?」

このように問われたとき、あなたならどのように答えるでしょうか?お金、報酬、名声、地位…様々なものが考えられるでしょう。

しかし、そうした報酬系のもの(お金などの物質的対象)をモチベーションにあげる人は、現代において減少していることを本書は指摘しています。また、そのように報酬系のものを動機付けとする社会的なOS(オペレーティング・システム)は、ビジネスの世界では相性が悪いことが指摘されています。

本書によると、人間には、3つのモチベーションがあるそうです。それぞれ、アップデートしていくようにモチベーション1.0、モチベーション2.0、モチベーション3.0とします。

それぞれのモチベーション

〈モチベーション1・0〉…生存(サバイバル)を目的としていた人類最初のOS 。

〈モチベーション2・0〉…アメとムチ=信賞必罰に基づく与えられた動機づけによるOS。ルーチンワーク中心の時代には有効だったが、21世紀を迎えて機能不全に陥る。

〈モチベーション3・0〉…自分の内面から湧き出る「やる気!=ドライブ!」に基づくOS。活気ある社会や組織をつくるための新しい「やる気!」の基本形。

まず、モチベーション1.0とは、「生きたい」という欲望です。つまり、元来人間が営みを行う理由がこれに当たります。これは元々のモチベーションなので、初期のバージョン、つまりモチベーション1.0と定義します。

次に、モチベーション2.0とは、人間が企業活動を始めるに当たって、「ぶら下がっているニンジン」のようなものです。例えると、「1ヶ月に30万円以上売り上げた営業職員には、ボーナスで5万円をあげる」や、「この単純作業を100回こなしたら、プラスで2万円あげる」など、いわゆるインセンティブとなるものです。

最後に、モチベーション3.0とは、「内発的な動機付け」のことです。例えば、「火星移住計画」のイーロン・マスク氏や、「世界で最も顧客を中心に据える企業」のジェフ・ベゾス氏、「世界の人々から最も必要とされる」を打ち出す孫正義氏など、現代の経営者で輝いている方々は皆、強烈なそれぞれのビジョンを打ち出しています。

『モチベーション3.0』が指摘すること

本書「モチベーション3.0」が指摘するのは、以下の2つのことです。

  • ビジネスの世界では、モチベーション2.0を推進することは必ずしも正解ではない
  • 強烈なビジョンを持つこと、それを打ち出していくことが大切

早速みていきましょう。

ビジネスの世界ではモチベーション2.0を推進することは必ずしも正解ではない

これには驚かれる方も多いのではないでしょうか?モチベーション2.0、つまり、ある目標を達成するためにむやみやたらと報酬を吊り上げて従業員を鼓舞するのは、必ずしも正解ではないということを本書は指摘しています。

この「必ずしも正解ではない」という部分に若干の解釈の余地があります。なぜなら、仕事のジャンルは一つではないからです。

ここからは、仕事の種類をざっくりと場合分けしてみていきましょう。

CASE1:ルーチンワークを主とする仕事

ルーチンワークを主とする仕事、つまり、型通りに行う仕事については、モチベーション2.0のようなやり方で相性がいいと言われています。このことは、確かにその効率を増幅することが証明されています。本書77ページには、以下のように指摘されています。

外的な報酬は、アルゴリズム的な仕事ーつまり論理的帰結を導くために、既存の常套手段に頼る仕事ーには効果があると気づいた。

例えば、テストの採点バイトや、記事のライターなど、型通りに行うことができれば完遂できる仕事については、インセンティブ、つまり「目の前にニンジンを吊るす」ことによって、効率が上がることが証明されています。

CASE2:右脳的な仕事

一方、右脳的な仕事、つまり創造性や複雑な問題解決能力が求められる仕事をする場合には、驚くことにモチベーション2.0のやり方は、かえって効率を下げてしまうことが証明されました。本書77ページには、以下のような記述があります。

右脳的な仕事−柔軟な問題解決や創意工夫、概念的な理解が要求される仕事−に対しては、条件付き報酬はむしろマイナスの影響を与えるおそれがあることも明らかにした。

つまり、アルバイトなど、決まったルールがある仕事に取り組む場合は、目の前にニンジンがぶら下がれば人間は頑張ることができ、効率が上がります。しかし、日々のビジネスのように、正解が明確でない仕事に励む場合は、ニンジンがぶら下がると効率がかえって下がってしまうことになることが指摘されています。

なぜモチベーション2.0はビジネスの世界で相性が悪いのか?

なぜビジネスの世界では、単純に報酬をあげるだけでは成果が上がりにくくなってしまうのでしょうか?個人個人で答えは違うと個人的には思います。

本書では、「報酬の上昇にばかり集中してしまい、肝心のビジネスの方に関心が向きにくくなってしまうから」ということが指摘されています。

例えば、「あるイベントのための独創的なポスターを作成してください。主催者である私を感動させることができれば、100万円のボーナスを与えましょう」と依頼されたとしましょう。そうなった場合、多くの方が「独創的なポスターの作成」よりも「いかにして100万円を獲得するか」ということに集中してしまうことでしょう。

このように、インセンティブを与えることで、独創的な世界観の表現よりも報酬の獲得に集中してしまい、結果的に右脳の働きを妨げてしまうことがビジネスの世界で頻発しているのです。

デザイナーの給与体系

以下に示すのは、ある印刷物のデザイン会社の給与体系です。大手転職サイトに載っていたので、その一例をご紹介します。

月給19万円以上+インセンティブ+各種手当【賞与年2回】
※上記はあくまで最低保証額です。あなたの経験や能力などを考慮して初任給額を決定いたします。

年収例
380万円/経験3年
430万円/経験5年
このように、右脳をかなりの頻度で使う仕事であっても、インセンティブを設定している会社が多いようです。

ソーヤー効果

本書では、いかに仕事を遊び化するかということが説かれています。つまり、仕事を心から没頭できる状態にすることがポイントで、「主体的に」仕事に取り組むことができれば、自然と効率が上がるということが説かれています。

ところで、皆さんは「ソーヤー効果」という言葉をご存知でしょうか?「トム・ソーヤーの冒険」の中の出来事を元にされている出来事なのですが、まずは「トム・ソーヤーの冒険」からあるエピソードを紹介します。

トムはおばさんの家の広大なフェンスのペンキ塗りを命じられました。とっても退屈な仕事です。そこに友人ベンがやってきました。

ベン「大変な仕事だね。気の毒に。」

そのとき、トムはあることをひらめきました。

トム:「いやいや、このペンキ塗りが楽しいんだよ。こうやって存分にペンキを塗れるなんて最高さ!」

それを見ていたベンは自分にもやらせて欲しいと頼みます。でも、トムは断ります。

ベン「じゃあリンゴあげるから、オレにもやらせて!」

こう頼み込むまでトムはやらせてあげませんでした。

その後、友人が通るたびにトムの策略にひっかかり、結局、広大なフェンスのペンキ塗りはほとんど友人がやってくれました。

この出来事は、トムが仕事を遊びにすることに成功したことを示す出来事です。「やりたい」と心から思い、取り組むことによって、仕事の効率は上昇します。

このように、「楽しむ」ことを念頭に仕事に取り組むことが、非常に大切なのですね。

モチベーション3.0は報酬を軽視している訳ではない

ここで大切なのは、モチベーション3.0のやり方であっても、報酬を軽視している訳ではないということです。ここまでの話は、最低限の報酬があることを仮定した上で、仕事の効率を上昇させる要因となっているものはどのようなものがあるのかということを伝えています。

最低限の報酬がなければ、私たちは仕事すらしたくないですよね。それに、金銭的報酬が皆無な取り組みは「仕事」ではなく「ボランティア」ということになります。

「仕事」をする以上、最低限の報酬は必要なのです。

まとめ

いかがでしたか?現代社会で仕事をする以上、これから必要とされるモチベーションの考え方を学んでおくことも無駄ではないのではないでしょうか?

今回の記事のポイントは、以下の通りです。

  • モチベーション1.0:生存的欲求
  • モチベーション2.0:アメとムチ、ぶら下げたニンジン
  • モチベーション3.0:内発的な同期
  • クリエイティブな仕事に対しては、むやみに報酬を吊り上げても無意味
  • 仕事をする上で最低限の報酬は必要

この記事をお読みいただいている読者の皆さんも、今一度ご自分のモチベーションの源を見直してみるのも悪くないのでしょうか?

『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』を読んで【各界のリーダーの愛読書】

今回は、『失敗の本質 日本軍の組織論的研究』(以下、『失敗の本質』)を読んで、その感想と一部内容を書いていこうと思います。

本書『失敗の本質』は、1984年に野中郁次郎氏、寺本義也氏など、日本を代表する組織論の研究者を含む6名で執筆されました。執筆から20年以上経った現在でも、多くの人々に読まれています。中には、小池百合子東京都知事や、サントリーホールディングス社長新浪剛史氏も読まれているようです。

この『失敗の本質』に書かれていることは、日本企業をはじめとする多くの組織が直面する問題です。私自身、インターンシップでしか企業で働くといった体験をしておらず、企業の問題点に対して意見を述べることなど憚られることは重々承知しております。

しかし、これから組織の中で働く私にとって、組織の内部でおこる問題を今のうちに理解しておくことは、いい経験になると思い、読むことを決意しました。今回は、『失敗の本質』を読んでの感想、一部の内容を書いていきます。お手すきの際に読んでいただけると幸いです。

『失敗の本質』とは

そもそも、本書『失敗の本質』は何についての本なのでしょうか?簡単に言えば組織についての問題を書いた本ですが、単なる教科書を読み進めるほど私も暇ではありません。笑

『失敗の本質』は、約70年前に日本軍が敗北した大東亜戦争最中に起こっていた日本軍内部の組織的な問題についてを描いた本です。およそ30年ほど前に書かれた組織論についての本ですが、2011年の震災後の国の対応、最近では相次ぐ巨大企業の組織的隠ぺい、都政への不信感などから、30年前の古典が再び脚光を浴びています。

その理由としては、この『失敗の本質』に書かれている日本軍内部の組織的な問題点が、こうした現代の巨大組織の内部に潜む問題点と、驚くほど似通っているからです。

戦争の結末は、すでにみなさんがご存知の通り日本軍は大敗を喫しました。この結末も、記者会見などで謝罪をする悲しい結末ととても似通っていると感じました。

このことから、戦時中の組織論を学ぶことは、これからの組織的な失敗を未然に防ぐために大切だと思います。そこでここからは、本書『失敗の本質』で紹介されていた内容をご紹介します。

大東亜戦争末期の日本軍と現代日本に共通する3つの弱点

ここからは、大東亜戦争末期の日本軍と現代日本に共通する弱点についてご紹介します。この弱点、戦時中と現代日本で驚くほど似通っています。以下に、3つの失敗をご紹介します。

曖昧な目的と、失敗から学習しない組織

大東亜戦争中、作戦の目的が曖昧で、司令部と軍との間で意思疎通が取れていないことが伺えるシーンがあったようです。ノモンハン事件、ガダルカナル島での戦い、インパール作戦など、日本では戦略目的が曖昧にも関わらず、戦闘が開始されています。その上、明らかに作戦が失敗しているにもかかわらず、戦力をさらにつぎ込んで、悲劇を拡大しています。

このように、戦時中の日本軍は、明らかに非合理的な作戦で戦争を戦っていたことがわかります。本来組織とは、メンバーの意見を合わせて合理的に物事を進めていくものであるにも関わらず、戦時中の日本軍は軍内部に流れる「空気」によって作戦を決めていたようです。

例えば、「◯◯さんがいうのだから、この案に間違いがないのであろう」や、「非常事態には◯◯さんに従っていれば大丈夫」などという理由で、組織の作戦が決まってしまうことが頻繁に起こっていたようです。一種の依存体質・思考停止状態に陥っていたようです。

これにより、非合理的な意思決定をした結果、作戦が失敗しても容易に意思決定方法を変えることができず、本来は機能するはずの組織のチェック機能も無いに等しくなってしまいました。

特に、太平洋戦争の宣戦布告の際、どのようにすれば日本が勝利したとみなすのかを決定していなかったそうです。これほど曖昧なことはあるでしょうか!

この結果、戦争は「敗北」という結果に突き進んでいってしまいました。

愚かなトップダウンの意思決定

上述の通り、戦争中は、戦略・作戦を決定する上層部が周りの空気によって意思決定をしていました。この結果、愚かで非合理的な決定を繰り返し、失敗を繰り返してしまいました。

現代の組織でも、このような問題は散見されます。つまり、経営層が現場の声を全く聞かずに自分たちの意見を押し通すことで、失敗を繰り返す結果となってしまうことがよく見られます。

部活動でもこれは一緒ですよね。つまり、主将が部員の意見を聞かずに自分のやりたいように活動をしていけば、いい結果など当然出るわけがありません。みんなの意見を聞いて、各自が合理的な判断を下して組織として最適解を常に導き出すことで、いい結果が期待できます。

組織運営は、部活動と似通っているのだなと感じました。

リスク管理ができていない

組織の不祥事は、多くの場合リスクを放っておいたことによって発生してしまいます。日本軍の零戦(ゼロ式艦上戦闘機)は、軍部の無茶振りとも言える要求に応えるため、機体の軽量化を図っていました。圧倒的な速度で上空6000メートルに到達し、先手必勝で優位に空中戦を制することが目的でした。

そのためには、機体を圧倒的に軽量化する必要がありました。軽量化を測るためには、それなりに弱い素材を使用しなければなりません。結果として、日本の零戦は防弾機能を備えることはありませんでした。防弾機能のない戦闘機は、被弾をするとすぐに炎上してしまいました。

このように、軍部がリスク管理をしていないことによって決定された事項により、重大インシデントが発生してしまいました。

現代も、問題の萌芽を放っておくことで発生するインシデントは多いのではないでしょうか。東芝のチャレンジ制度などは、トップからの無茶振りに応えようとして会計指標を不正に操作する、典型的なリスク完治の欠如を表しています。

過去の成功体験が失敗を導く

読者の皆さんにも、何かしらの成功体験があるのではないでしょうか。成功体験をすると、成功までに積み重ねたやり方を捨てるのは相当な勇気が必要ですよね。

組織の成功体験も、同様の事例があるようです。

成功体験に固執してしまう

日本は、日清戦争、日露戦争で圧倒的な勝利を収めました。これによって身につけた戦争のやり方は、なかなか捨てられません。

日本は明治維新後、「坂の上の雲」を追いかけ、徹底的なリアリズムで日清、日露戦争を戦い、大国を破りました。先進国の仲間入りを果たしましたが、この時の成功体験をなかなか捨てることができませんでした。

この時の失敗が、以下の二つの失敗を引き起こしました。

  • 年功序列による同質化
  • 外部からの緊張がない内部組織の平静

旧陸軍にいた人によると、「火力能力を速やかに向上せしむるにあり」という一行を書くことも当時は大変だったそうです。これを書いた参謀の人たちも、左遷を覚悟でここまで書くことができたという話があります。

イノベーションのジレンマ

こうした組織体が陥る失敗を表す言葉で、「イノベーションのジレンマ」というものがあります。イノベーションのジレンマとは、業界トップになった企業が顧客の意見に耳を傾け、さらに高品質の製品サービスを提供することがイノベーションに立ち後れ、失敗を招くという考え方です。

多くの組織が、このイノベーションのジレンマに陥ってしまうようです。過去の成功体験が、どうしても組織を縛り付けてしまい、新たなイノベーションが起きなくなってしまいます。結果として、新たな組織にポジションを奪われてしまうことになってしまうのです。

アメリカ人は失敗から学ぶ

戦争中、アメリカ人は過去の失敗から学んだ戦法で日本を破りました。その最大の理由は、過去の敗戦から謙虚に学んだことにあるのではないでしょうか。

以下の発言は、本書『失敗の本質』に紹介されていた、米第三艦隊参謀課長ロバート・B・カーニー少佐は、レイテ島攻略を前にして以下のように語っています。

どんな計画にも理論がなければならない。理論と思想に基づかないプランや作戦は、女性のヒステリー声と同じく、多少の空気の振動以外には、具体的な効果を与えることはできない。

つまり、米軍は、理論とは与えられるものではなく、自分たちで作り上げていくものであるようです。彼らは、失敗から謙虚に学びを得て、次の戦争に臨んでいます。

毎日動く戦況に応じて兵力を逐次投入していた日本軍とは大きな違いです。

問題の民族的な原因

このような、過去の取り扱い方の違いについて、民族的・宗教的な違いがあるように私は思います。ここからは、本書『失敗の本質』に紹介されていた事例を参考にして、成功のジレンマに陥ってしまう原因を考察していきたいと思います。

時間思考の民族的違い

私は、日本人とアメリカ人で、時間的な感覚の違いがあ理、これが問題の原因となってしまっているのではないかと思います。

日本人は、典型的な過去志向の民族です。先祖や家族を大事にする文化に見られるように、今という時間を「過去の積み重ね」ととらえます。つまり、過去の変化に対して後手の作戦しか取ることができません。

一方、アメリカ人は未来志向の民族です。キリスト教徒が多いことが未来志向を表しています。

キリスト教は、未来志向の宗教です。「最後の審判」からもわかるように、常に終末に向かって時が流れていると考えています。

これによって、常に未来を考えた思考をしていることが考えられます。流石に、日本人が全く未来を見ないということを言いたいのではありません。しかし、こうした宗教的な思想も、思考法に少なからず影響を与えているのではないでしょうか。

まとめ

今回は、『失敗の本質』について、感想と一部の内容を書いてきました。今回の記事のまとめは、以下の通りです。

  • 失敗から学習すべき
  • 未来志向を常に持つことが大切
  • 客観的な思考をすべき

「歴史から学べ」とは、よく言われる言葉です。その題材として、日本軍の敗北はいい存在なのではないでしょうか。

お忙しい中お読みいただき、ありがとうございます。

 

『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか? 心をつかむニューロマーケティング』を読んで【必読】

今回は、表題の通り『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか? 心をつかむニューロマーケティング』(以下『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』)を読んで、感想や若手社会人の皆さんに役立つ知識をご紹介します。

しかし、一点だけ読者の皆さんにご理解いただきたいことは、本書『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』はアップルという企業に関してのみ論じた本ではないということです。現に、本書の「はじめに」にて、著者の廣中直行氏は以下のように断っています。

タイトルはアップルのリンゴに触れているが、リンゴの本ではなく、アップルのビジネスを分析した本でもない。そういう本は山のようにある。

過去の分析ではなく、これからどうすれば良いのかを知りたい。本書は、筆者自身がそうしう問題意識を持ちながら、どうすれば人の「こころ」をつかむことができるか、どういう工夫をすれば売れるのか、それを人間の行動を支配する根本的な原理に立ち返って考えてみたものである。

つまり、本書『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』の最大のテーマは、どうすれば人の心をつかむことができるかということです。人の心をつかみ、それをマーケティングに生かすにはどうすべきかを考察したのが本書『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』です。

本書を読み進める上で、題名にもあるような「アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?」という問いを忘れかけてしまいました。しかし、読了後すぐに「なるほどな」と思える体験ができた点で、本書は必読に値すると感じました。

本書の内容をさらっと語ることができれば、若手の中で一歩リードすること間違いなしです。また、飲み会などで上司の目に留まることもあるかもしれません。

以下の内容を頭に入れて、一躍注目を浴びましょう!

目次

  • 本書の構成
    • 1〜3章 ニューロマーケティングの概要・方法論・脳の予備知識
    • 4〜10章 人の心を読むための法則
    • 11章 結論〜ニューロマーケティングと未来
  • ニューロマーケティングの効果
    • 単純接触効果
    • 好きには2種類存在する
  • まとめ

 

本書の構成

本書『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』の章立ては以下の通りです。

  • 第1章 なぜ「脳を知る」と良いのか?
  • 第2章 ニューロマーケティングの方法
  • 第3章 無意識が嗜好をつくる
  • 第4章 法則その1~「珍しさ」と「懐かしさ」のバランスを取る
  • 第5章 法則その2~“期待”を裏切る
  • 第6章 法則その3~「自分は正しかった」と思わせる
  • 第7章 法則その4~巧みに不満を演出する
  • 第8章 法則その5〜とにかく露出を増やす
  • 第9章 法則その6~良い気分にさせる
  • 第10章 法則その7~「他者の力」で売る
  • 第11章 結論〜ニューロマーケティングと未来
構成としては、三部構成になっています。
まず、1章〜3章でニューロマーケティングの概論・方法論・脳の予備知識を頭に入れます。続く4章〜10章が本書の鍵となってきます。つまり、これまでの研究に基づいて、「どんなものが好まれるのか」(第4章)、「ヒットの決め手になるのは何か」(第5章)、「どうすれば売れるのか」(第6章)、「新商品投入のタイミングはいつか」(第7章)、「好きになってもらうためには」(第8章)、「財布の紐を緩めるには」(第9章)、「最強のセールスとは」(第10章)ということを筆者の廣中直行氏が考察しています。最後に、ニューロマーケティングのこれからについての考察を述べて本書は締めくくられています。
 
そこで、簡単に本書の内容をまとめてみました。
 

1〜3章 ニューロマーケティングの概論・方法論・脳の予備知識

上述したように、本書の1〜3章では、ニューロマーケティングの概論・方法論・脳の予備知識がまとめられていました。
本書では、時代によってマーケティングの重要ポイントが変化してきたと指摘されています。筆者の廣中氏が本書で「自動車広告」について指摘していることを以下に引用します。

一九六〇年代のキャッチコピーがうたっていたのは馬力や排気量だった。そのころは自動車の「性能」が売りだったのである。それが一九七〇年だ重じゃ外見やステイタスに変わる。自家用車を持つことが豊かさのシンボルになったのだ。その後「堅実さ」「安全性」と主な訴求点は変わってきたが、…(中略)…二〇〇〇年代の自動車の売り文句には「走るよろこび」「自分らしさ」「環境への優しさ」といった言葉が並ぶ。

(『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』P.16より)

ここからわかるように、時代によって求められているマーケティングは異なってきます。つまり、マーケティングの手法も時代によって変化しなければならないのです。従来の方法を踏襲しているだけでは、先の見えない現代では勝ち残れないという内容は、『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」』の内容ととても似通っていますね。

要は、現代のマーケティングに求められていることは、心に訴えること、つまり、数値などで客観的に測ることができる指標を通り越して、いかに好きになってもらうかが勝負の鍵になってくるということを本書では指摘しています。

現に、中国の大手冷蔵庫メーカーハイアールの日本支社ハイアールアジアは、同社の基本戦略の一つとして「家電の嗜好品化」を掲げています。日本の大手自動車メーカーであるマツダは、「美しさ」を追求した車づくりをすることで、車を好きになってもらい、売り上げがV字回復しています。

従来のマーケティング手法は手間がかかり、これからの時代では太刀打ちできない。キーとなるのは好きになってもらうこと。つまり、「好きになってもらうためにはどうすればいいのか」を追求していくのが、これからのマーケティングに必要なことになってきます。

そのためには、脳の動きを学び、意図的に好きになってもらうことをトライしています。そのための手法がニューロマーケティングです。

しかし、脳の動きだけ学んでいればいいというわけではありません。「目は口ほどに物を言う」という言葉があるように、目の動きも好みの判断基準となってくるのです。他にも姿勢を操ることなど、ニューロマーケティングは人を意図的に操作をすることで、商品を好きになってもらうことを狙ってるのです。

 

4〜10章 人の心を読むための法則

ここが本書『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』の鍵となってきます。人の心にはあらゆる法則があるようで、その研究結果が示されています。以下に、もう一度人の心の法則をまとめ直します。

  • 法則その1~「珍しさ」と「懐かしさ」のバランスを取る(=新奇性と親近性が求められる)
  • 法則その2~“期待”を裏切る(=意外性のある商品を求められる)
  • 法則その3~「自分は正しかった」と思わせる(=後付けで消費行動の理由をつける)
  • 法則その4~巧みに不満を演出する(=いつも大満足させなくて良い)
  • 法則その5〜とにかく露出を増やす(=認知度を向上させる)
  • 法則その6~良い気分にさせる(=あなたのための特別感を演出する)
  • 法則その7~「他者の力」で売る(=口コミを活用する)

ぶっちゃけていうと、マーケティングの法則を並べただけというような内容でした。しかし、新たに学んだ内容があったので、個人的には面白い内容だったかなと思います。

しかし、ニューロマーケティングについてより詳しく学びたい方は、他の本でしっかりと補強する必要があると感じましたね。

 

11章 結論〜ニューロマーケティングと未来

ところで、本書のタイトルである『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?』という問いに対して、本書ではこれまで答えを提示してきませんでした。

結論を示した本章で、「アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか?」という問いに対する答えが提示されていました。まずは、アップルのリンゴをデザインしたロブ・ジャノフ氏の発言は以下の通りです。

まず、社名がアップルだからリンゴである。これが一口かじられている理由は、他の丸い果物、例えばさくらんぼなどと間違えられないようにするためだ。

いやいや、そっけなさすぎませんかね?(笑)まあ、物事の真相なんてこんな感じで意外とそっけないものなのでしょうね。

しかし、本書では、ニューロマーケティングの知見を生かした結論が示されています。気になる方は、是非とも本書を手にとって見てくださいね。

 

ニューロマーケティングの効果

ここからは、本書に紹介されていたニューロマーケティングに活かすことができる効果についてご紹介します。知識レベルで知っておいても損はないと思うので、是非とも頭に入れておきましょう。飲み会などでこういうお話ができれば、注目されること間違いなしですよ!

 

単純接触効果

単純接触効果とは、文字通り何度も何度も繰り返し接触を繰り返すことで、好感度や評価が上がっていく効果のことです。選挙で繰り返し候補者の名前を叫ぶことや、SNSで自社製品を繰り返し宣伝することは、この単純接触効果を活用したマーケティングと言えます。

単純接触効果は、その対象物に触れる時間は少なくても、回数さえ多ければ効果が現れることが証明されています。また、マーケティングだけでなく、恋愛にも応用できます。

つまり、好意を寄せている相手とは、とにかく何度も会うことが大切です。よく会えばそれだけ親近感が沸きますし、決まった時間・場所で会うような場合なら、なおさら効果がアップします。「あの人とまた会うかな?」と、気になりだしたりするものです。(会いすぎると、逆にうざいと思われるかもしれませんので、注意しましょうね。)

ザイオンス効果は、一度破局してしまった関係にも効くといわれており、やはり短時間であっても、何度も顔を合わせることが復縁への近道です。

 

好きには2種類存在する

「好き」という感情には、2種類の「好き」が存在するという事実があるようです。その2種類とは、「新奇性(新しさ)」と「親近性(懐かしさ)」だそうです。大事になってくるのは、新奇性と親近性のバランスです。

ところで、皆さんは、コカコーラとペプシコーラのどちらがお好きですか?ご存知の通り、コカコーラとペプシコーラは激しい争いを繰り広げています。

アメリカでは、コカコーラは売り上げ第一位、ペプシはそれを追いかける立場にいました。そこで、ペプシコーラは自社製品のイメージを上げるため、以下のような街頭実験を行いました。

まず、街を歩く人々に目隠しをしてもらいます。次に、2種類のコーラを飲んでもらい、どちらのコーラが美味しかったかを等実験です。ちなみに、この2種類はコカコーラとペプシコーラのどちらかでした。

実験の結果、被験者が美味しいと答えたコーラはペプシコーラでした。これで、より美味しいコーラはペプシコーラだということが判明しました。

この結果を受けて、黙っていないのがコカコーラです。コカコーラは、全くの新しいコーラを作ろうということで、これまでのコーラのレシピを一新した「ニューコーク」というコーラを販売しました。しかし、結果的にはこの計画は完全な失敗に終わったようです。

「カンザス化計画」とも言われたこのコカコーラの計画は、消費者に全く受け入れられませんでした。その理由は、「ニューコーク」がこれまでのコーラとは全く異なったものとなってしまったからだと指摘されています。これは、新奇性にふれ過ぎてしまった結果です。

ちなみに、現在私たちが日常的に飲んでいるコーラは、「クラシックコーラ」という昔ながらのコーラなんです。結局は、昔ながらのもので、少しずつ新奇性を加えていった結果が現在のコーラなのですね。

新しさとなじみ深さのバランスをうまくとり、世の中に訴えていくことが、好かれる商品を生み出していくための第一歩です。ちなみに、新奇性:親近性=100 : 0 の場合でも、世の中に広く受け入れられるものが、真のイノベーションになる、と解釈できます。

 

まとめ

今回は、『アップルのリンゴはなぜかじりかけなのか? 心をつかむニューロマーケティング』の内容について、私なりの解釈も交えながら書いてきました。今回の主なポイントは以下の通りです。

  • ニューロマーケティングという新たな潮流がある
  • これからの時代のマーケティングは、いかに消費者に好きになってもらうかが重要
  • ニューロマーケティングにはあらゆる手法が存在する
  • 脳のみならず、目の動きや姿勢なども操れるかが大切

ちなみに、「アップルのリンゴはなぜ欠けているのか?」という問いに対して、最近は以下のような理由が噂されていました。

  • アダムとイブが知恵の実(リンゴ)を食べ、知恵をつけたから
  • PCの容量を表す単位のバイト(byte)を、かじる(bite)に掛けている
  • 欠けた部分がある=完璧ではないので、それを完成させていく

しかし、どうやらどれも後付の理由のようで、やはりアップルのロゴをデザインしたロブ・ジャノフ氏が発言したように、「さくらんぼなどの他の果物と見間違えられないように」というのが答えなのでしょうか。

私は、アップルのリンゴには「欠けている部分をユーザーのみなさんが埋めるのですよ」というような、ユーザーを取り込むメッセージが隠されているように思えます。あくまで個人的な意見なので参考程度にしかなりませんが、どうも何かのメッセージがあるような気がしてならないですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

『学生限定勉強会 #Blockchainだからこそ成せる世界観を考える』に行ってきました 〜その1〜

今回は、9月8日土曜日に開催された、 東大ブロックチェーン開発団体BitPenguinが主催する『学生限定勉強会 #Blockchainだからこそ成せる世界観を考える』にいってきました。個人的にブロックチェーンという技術自体にすごく興味があったのですが、これまでに参加した勉強会はどうしても技術寄りの話中心で、なかなか「ブロックチェーンをどのように活かすか」「ブロックチェーンでしかできないことは何か」という議論をする機会に恵まれませんでした。

そこで、たまたま『学生限定勉強会 #Blockchainだからこそ成せる世界観を考える』の告知を見つけ、ブロックチェーンを活用して世の中にどのような価値を生み出していくことができるのか、ということを考えるいい機会だと思い、参加することを決意しました。

この勉強会では、モバイル動画、VR/AR領域で成功を収め、新たにブロックチェーンファンドを立ち上げ、また自社でもブロックチェーンを用いた事業開発に取り組む株式会社Gumiの代表取締役国光宏尚様をお招きし、ブロックチェーンに関する様々な議論をさせていただきました。

ここからは、二つの記事にわたって、勉強会のアウトプットとして、LTの概要、国光様にお伺いしたことなどを発信していきます。学生という立場を存分に発揮して、貴重なお話をお伺いしてきたので、是非ともご覧いただきたいです!

今回は東大の学生であり、東大ブロックチェーン開発団体BitPenguin代表でいらっしゃいます大森 晃太朗さん、田原弘貴さんのLTを踏まえ、私なりの見解を発信していきたいと思います。

 

目次

  • LT「結局ビットコインとは何がすごいの?」
    • ビットコインは法定通貨になりうるのか?
    • ネットワーク外部性とは
    • ビットコインは基軸通貨になろうとしている
    • ユーロとは何が違う?
    • これまでの通貨の問題点まとめ
  • LT「ブロックチェーンと宗教」
    • 宗教とブロックチェーンに共通する特徴
    • 宗教の定義
    • 原始宗教とは
    • 機能論的な神様とは
    • 信仰の厚さはどのように決まるか
    • 宗教とブロックチェーンの類似点
  • まとめ

 

 

LT「結局ビットコインとは何がすごいの?」大森 晃太朗さん

まずは、東大ブロックチェーン開発団体BitPenguin代表でいらっしゃいます大森さんより、「結局ビットコインとは何がすごいの?」というLTからスタートしました。

「ビットコインが〜」「ブロックチェーンが〜」とかいう割には、結局なにがすごいのかを語ることができる方は少ないのではないでしょうか?その理由として、「ブロックチェーンでしかできないこと」を定義できていないからではないかと大森さんは提案していました。

現在、世の中にはブロックチェーンを活用したプロダクトが生まれ始めています。しかし、考えてみると、その多くが「別にブロックチェーンじゃなくてもよくない?」と思えるものですよね。

例えば、リップルという技術。wikipediaには、以下のように定義されています。

リップルRipple)とは、Ripple Inc. によって開発が行われている分散型台帳技術を利用した即時グロス決済システム、 外国為替・送金ネットワークである。コンセンサス・レジャーとXRPと呼ばれるネイティブ通貨を用いるオープンソースのインターネット・プロトコルは、リップル・トランザクション・プロトコルRTXP)またはリップル・プロトコルと呼ばれる。

しかし、国際間の送金はブロックチェーンを用いなくてもできますよね。確かにコストを下げる点ではブロックチェーンの優位点はありますが、革新的な価値を世の中に提供しているとは言えないのではないでしょうか。

話は戻りますが、現在知名度がとても高くなったビットコインですが、ビットコインは経済にどのような影響を及ぼしているのかを考えることで、これからのブロックチェーンに関する勉強の指針を示していただけるようなLTでした。

 

ビットコインは法定通貨になりうるのか?

ビットコインに関してよく議論されるのが、表題のような「ビットコインは法定通貨になりうるのか?」というお題です。そもそも「法定通貨」とは一体何でしょうか?今回もwikipediaの定義を引用しましょう。

法定通貨(ほうていつうか、英: legal currency/tender)とは、強制通用力(金銭債務の弁済手段として用いることができる法的効力)を有する通貨のこと。つまり、法定通貨による債務弁済を拒否することは一般にはできない。

つまり、法定通貨とは「価値の保存性を持った通貨」ということになります。

ビットコインが価値の保存性を持った出来事と言えば、2013年に発生したキプロス危機です。2012年から始まったギリシャ危機の連鎖によって発生したのがキプロス危機です。

もともとキプロスという国は、高金利と低税率により、租税回避地として多くの国から資金を集めていました。銀行資産がGDPの約8倍になるほど膨れ上がっていたという事実もあります。

しかし、ギリシャ危機によってキプロスの銀行は多くの不良債権を抱えることになります。自国ではどうしようもならなくなったキプロスは、IMFやEUに救済を求めます。

しかし、救済内容は前代未聞のものでした。救済案では、資金を援助する代わりに、キプロスの預金者にも58億ユーロの支払いを求めるという、異例の預金カット策が提案されたのです。(ある種足元を見られている)

この理由としては、救済国の意見が大きく反映されていたようです。これまで租税回避地として多くの国から不正に資金を集めていたことに対して、これを機に取り締まろうと狙っていたのです。

結果的に、国内では銀行のATMから預金が下ろせなくなってしまいました。絶望したキプロス国民は、新たな投資先として仮想通貨であるビットコインに投資をし始めました。結果的に、この時ぐらいからビットコインの価値が急激に上昇し始めました。

 

ネットワーク外部性とは

仮想通貨には、ネットワーク外部性の影響を受けやすいという性質があります。ネットワーク外部性とは、財・サービスの価値はその利用者の数に依存するという概念です。以下にwikipediaの引用をします。

ネットワーク外部性(ネットワークがいぶせい、英: Network externality)もしくはネットワーク効果(ネットワークこうか、英: network effect)とは、製品やサービスの価値が利用者数に依存していること[1]である。代表的なものに電話がある。

あらゆる仮想通貨がある中で、なぜビットコインだけが飛び抜けて価値が高いのか、と疑問に思ったことはないでしょうか?その理由は、ビットコインが一番最初に生まれ、みんながビットコインを購入しているからです。つまり、アルトコインを購入する場合は、ビットコインにはない機能を持ったコインを購入すべきでしょう。

その理由は、以下の二つが存在すると大森さんは指摘していました。

  • 世界中どこでも同じ価値が認められる
  • 高い流動性と汎用性

つまり、世界中のあらゆるところでノードを立てることさえすれば、同じ価値で通貨を扱うことができることを活かすことができる点で仮想通貨は強いのですね。

 

 

ビットコインは基軸通貨になろうとしている

現在の基軸通貨はアメリカのドルですよね。アメリカのドルは、なぜ基軸通貨になることができたのでしょうか?

基軸通貨の要件は、以下に示す通りです。

  1. 軍事・経済力の圧倒的優位性
  2. 政治・経済の安定
  3. 発達した金融市場の存在
  4. 貿易・対外資本取引規制の撤廃
  5. 通貨価値の安定

このうち、「軍事・経済力の圧倒的優位性」「政治・経済の安定」「貿易・対外資本取引規制の撤廃」については、ビットコインにはそもそも管理者が不要のため、要件外となります。また、「発達した金融市場の存在」については、世界中にノードを立てることで実現することが可能です。「通貨価値の安定」については、一番のボトルネックになってくるのですが、ここさえ解消することができれば、ビットコインは基軸通貨としての役割を果たす可能性が格段に上昇するのではないでしょうか。

 

ユーロとは何が違う?

基軸通貨と同じような働きをする通過として、ユーロがあります。EUのなかで共通通貨同盟の間で用いられている通貨であるユーロですが、ユーロには様々な問題点があると大森さんは指摘します。

以下に、大森さんが指摘していたユーロの欠点を示します。

  • 最低賃金の問題優秀な人材の流出経済格差の拡大

  • ドイツ有利になっている(管理者の問題)

まず1点目の最低賃金の問題についてです。これは、域内で共通の通貨を使うことで、貨幣を同じ価値基準で見ることから、最低賃金も各国で同じになってきます。すると、経済状況のいい国は、労働者に対して多くの賃金を支払うことで、優秀な人材を集めやすくなり、逆に経済的に苦しい国は人材の流出が止まらなくなります。これによる経済格差が懸念されます。

次に2点目は、「実はユーロは導入時にドイツが儲かる仕組みになっていたのではないか」という議論と関係します。輸出の多い国は自国通貨の価値が高まる傾向にあります。

例えば、ドイツの車(例として、ベンツとします)を購入する時、ドイツの通貨であるマルクを使って購入しますよね。その時、マルクを手に入れるためにマルクを購入します。

同じように、ドイツ産の美味しいソーセージを購入しようとします。この時も、マルクでドイツ産のソーセージを購入する必要がありますよね。

これを繰り返していくと、マルクの価値は上昇してしまいます。上記の例で、ベンツを購入しようとしている時、仮に日本の自動車メーカーがベンツと全く同じ価値の車を販売しているとすると、ドイツ産のベンツは日本の自動車よりも多くのお金をかけて購入しなければならなくなるのです。

つまり、自国通貨の価値が上昇すると、輸出競争力は下がることがわかります。

 

これまでの通貨の問題点まとめ

これまでの通貨システムには以下のように様々な問題点が存在している、と大森さんは指摘していました。

  • 中央集権的なシステムで、誰かが儲かる仕組みになっている
  • 管理者(国)の違いによって価値が違うため、競争力に格差が生じている

一方、ビットコインは、以下のような特徴を備えています。

  • 管理者がいない合意形成システムを採用している
  • 全世界で同じ価値が認められる

ビットコインは、これまでの通貨が抱える問題点を解消することができる可能性を秘めているのではないか、というのが大森さんの結論でした。

ビットコインという通貨は、その利用者の多さに強みを持っていると感じました。しかし、ブロックチェーンという技術の方に優位性があるのであり、ビットコインそのものに関しては特別性はないのかな、と考えます。仮にビットコインが誕生するのが遅かったら、ビットコインはここまでの優位性を持っていなかったのではないでしょうか。

 

 

LT「ブロックチェーンと宗教」田原 弘貴さん

かなり尖ったLTをしてくださったのが、大森さんと同じく東大ブロックチェーン開発団体BitPenguin代表の田原弘貴さんです。その内容は、「ブロックチェーンと宗教」というものでした。

一見してブロックチェーンと宗教は結びつきそうもないものですが、実は両者の特徴はとても似通っているというのがLTの内容でした。

 

宗教とブロックチェーンに共通する特徴

まず、とても尖ったLTであったので、先にまとめを示しておきます。

  • 非中央集権的で、あるのは中立的なシステムである
  • 目的の本質はコミュニティの結束である
  • そのためにコンセンサスアルゴリズムを用いる
  • サボると悪意のある他者による攻撃
  • 価値の源泉がプロトコルに対する信頼である(権威に対する服従ではない)

はじめに、このLTはブロックチェーンは経済化された宗教的システムではないか、という提案から始まります。この時点で私は「何を言っているのだこの人は…」と、意味のわからない感情に陥りました。

しかし、よくよく話を聞いてみると、腑に落ちる内容であったので、書いていきます。

 

宗教の定義

そもそも宗教には、実在論的定義と機能論的定義の2種類が存在するという導入から始まりました。

  • なんらかの実在者を信じる信念であり、超自然的なもの、存在への信仰(実在論的定義)
  • 共同体の結束を再確認したり、その統一を強化し、人々の抱える究極的な問題に対して答えを出すもの(機能論的定義)

今回は、二つ目の機能論的定義について、ブロックチェーンと似通っているところを中心にお話ししてくださいました。

 

原始宗教とは

次に田原さんは、ブロックチェーンと原始宗教は似ているという指摘をしました。原始宗教とは、wikipediaの定義を引用すると以下のようになります。

筆記が発明され記録が残されるようになる前に人類の祖先が持っていた宗教的概念や行為のこと。

つまり、体系化されていない宗教のことを原始宗教と呼ぶという解釈で良いのでしょう。日本の例で言えば、奈良県の大神神社が稀有な例となるようです。大神神社は、ご祭神の大物主大神(おおものぬしのおおかみ)がお山に鎮まるために、古来本殿は設けずに拝殿の奥にある三ツ鳥居を通し三輪山を拝するという原初の神祀りの様を伝える我が国最古の神社です。

 

 

機能論的な神様とは

宗教において、機能論的な神様とは、「限りなく中立的な第三者であり、絶対者ではない」という立場をとるものです。集団の結束を強めるために儀式を見届けるような、あるいは、究極の問題への答えを提示してくれるような、第三者としての立場にあるのが神です。

ここでいう儀式とは、「供儀」という儀式を指します。「供儀」とは、生贄を神様に捧げるという儀式のことです。供儀は、原始宗教では必ず見られる光景となっています。その理由としては、原始宗教を信じている社会は狩猟採集民族で、動物を狩る、つまり動物を殺してしまいます。この「動物を狩る(=殺す)プロセスを宗教化したもの」が、供儀です。

この「狩った動物を神に捧げる」ことを通して集団の結束力を高めることが、供儀の最大の目的であったのです。強い結束を通じて、集団の存続を目指します。

古代ギリシャの文明でも、このプロセスと同じようなことが行われており、また「王権神授説」とも似ていますよね。ちなみに、この供儀という儀式を行わないと、神様は信じられないぐらい怒るとされています。

これによって、以下のような正のフィードバックが働きます。

神様が怒るから供儀を行う→集団の結束が高まる→神様が怒るから供儀を行う→集団の結束が高まる・・・

 

信仰の厚さはどのように決まるか

宗教の信仰の厚さは、信仰者の数によって大きく異なります。一般的に、信仰者の多い宗教は信仰は厚く、信仰者の少ない宗教は信仰が薄いとされるようです。

 

宗教とブロックチェーンとの類似点

ここで、このLTのまとめを再掲します。

  1. 非中央集権的で、あるのは中立的なシステムである
  2. 目的の本質はコミュニティの結束である
  3. そのためにコンセンサスアルゴリズムを用いる
  4. サボると悪意のある他者による攻撃
  5. 価値の源泉がプロトコルに対する信頼である(権威に対する服従ではない)

再び見てみると、宗教とブロックチェーンってすごく似ていると思いませんか?

ブロックチェーンという非中央集権的で中立的なシステムであり、神のような第三者的な立場を取っています。目的の本質は、ブロックチェーンを通じたコミュニティの結束であり、コンセンサスアルゴリズム、つまり計算量(プルーフオブワーク)を用います。承認作業をサボると悪意のある他者に攻撃されてチェーン自体の価値が失われてしまいますし、絶対的な管理者によって支配されているわけではありません。

田原さんは、ブロックチェーンの開発者については、巫女のような立場とみなして良いのではないかと提案していました。つまり、開発者は、管理者のいないブロックチェーンの世界において、神とのやり取りを行ってくれる存在とみなして良いということです。

なかなか尖っており、面白いLTでした。

 

まとめ

今回は、ブロックチェーンの勉強会にて行っていただいたLTについて、私なりの見解を交えつつ論じてきました。今回の記事の主なポイントは以下の通りです。

  • ブロックチェーンの最大の特徴は、非中央集権的であり非強権的であること
  • ブロックチェーンの本質的な目的は、コミュニティの結束であること
  • ブロックチェーンを用いると、解決不可能とされてきた問題も解決できる可能性があること

LT自体とても面白く、かつ非エンジニアである私もとても楽しめる内容になっていました。また、この勉強会を通じて、ブロックチェーンはあくまで手段であり、大切なのはその人がもつビジョンであると痛感しました。

いくらブロックチェーンを活用したものを作っても、世の中に何らかの価値を提供することができなければ、全く意味がありません。

次回の記事では、いち早く世の中のトレンドを察知し、成功をしてきた株式会社Gumi 代表取締役国光宏尚様の講演をお伝えします。

『学生限定勉強会 #Blockchainだからこそ成せる世界観を考える』に行ってきました 〜その2〜

さてさて、前回の続きで、9月8日土曜日に開催された、 東大ブロックチェーン開発団体BitPenguinが主催する『学生限定勉強会 #Blockchainだからこそ成せる世界観を考える』の講演内容をお伝えします。今回は、株式会社gumiの代表取締役国光宏尚様の講演を踏まえつつ、私なりの考えを論じていこうと思います。

 

目次

  • 国光さんの講演内容
    • 国光さんが講演で強調していたこと
    • 問題点を気にするな
    • 多くの情報を持っている会社が強い
    • 大事なことは「ブロックチェーンならではの体験を新たに創造すること」
    • オープンソースソフトウェアとブロックチェーンとの根本的な違い
  • ブロックチェーン講演会後の私なりの考え
    • 監視の目が厳しい中で若者ができること
    • 個人主義の時代とブロックチェーン
  • まとめ

 

国光さんの講演内容

国光さんの講演のテーマは、個人的には「いかにブロックチェーンを事業として成功させていくか」というものでした。国光さんがおっしゃっていたわけではないのですが、講演を聞いて、このように考えました。個人で国光さんご自身は、いち早くトレンドを察知し、モバイル動画とVRの領域においてスタートアップ投資とインキュベーションを行ってきました。

今回は、そんな国光さんの講演を踏まえつつ、私なりの考えも論じていきたいと思います。

 

 

国光さんが講演で強調していたこと

国光さんが講演中、しきりに強調していた点は以下の2点です。

  • ブロックチェーンならではの新たな価値を定義できた者が勝者となる
  • ブロックチェーンには、既存のシステムでは解決できなかった問題を解決する可能性がある

まず、1点目の「ブロックチェーンならではの新たな価値を定義できた者が勝者となる」について、深掘りしていきましょう。

まだ世の中のほとんどの人が「ガラケー」を所有していた時、若い会社はいち早く「スマホファースト」を掲げ、スマホならではの体験、スマホでしかできない体験を創造するために、こぞってトライアンドエラーを繰り返しました。

その結果として、今やほとんどの人が使っているLINEが誕生し、最近ではInstagramなども台頭してきました。これらは、スマホを使用する際の手軽さ、簡便さを最大限に活用して、「スマホならではの価値」を世の中のユーザーに対して提供し続けています。

このようにして、若い会社が老舗の大企業に勝つことができるチャンスは転がっているのです。

既存のものをあえてブロックチェーンで置き換える必要はありません。大事なのは、「ブロックチェーンでしかできないこと」を見つけていくことです。どういうことが「ブロックチェーンでしかできないこと」なのか。これは、やってみないとわかりません。

つまり、ユーザーに対して問いかけていかなければいけないのです。

国光さんは、これからはブロックチェーンの時代が必ず来ると豪語していました。つまり、今私たち若い人間がやるべきことは、トライアンドエラーの繰り返しを行い、「ブロックチェーンでしかできないこと」の定義をすることではないでしょうか。

私も来年から、某ITベンダーにて仕事をすることが決定していますが、とうとう「何をやるか」が大事になってきたなと感じました。

果たしてこれから取り組むことは、10年後にも必要とされている仕事なのか」ということを念頭に置いて、何をやるかということを徹底的に考え抜きたいと思いました。

 

問題点を気にするな

国光さんは、「新しい技術が台頭すると、必ず問題点が指摘される。そういったことは気にするな。」と説いていました。

例えば、スマホが台頭してきた段階でも、以下のようなことが言われていました。

  • パケット代が高い
  • 通信が遅い
  • スマホで動画を見ることは厳しい

しかし、どうでしょう。今の時代、電車を見渡すと多くの人が動画をみていますよね。読者の皆さんも、通信状態を気にしない環境にいれば、多くの動画をみていらっしゃると思います。

また、最近台頭しているVRについては、以下のような意見が散見されます。

  •  HMDが高価である
  • 回線が遅い
  • データが多い

ついでに、ブロックチェーンについて言われていることは、以下のような意見です。

  • スケーラビリティがない
  • 通信が遅い
  • ガス代が高い

しかし、これまでの歴史を振り返っても、見えている問題は必ず解決してきました。上記の問題をまとめると、以下のようにまとめられます。

  • 通信の問題
  • サーバーなどのハード面での問題
  • 価格の問題

しかし、結局これらは解決できる問題だと国光さんはおっしゃっていました。単純に考えると、こうした問題を解決するのが企業の役割ですよね。各社各様の方法で解を提示し、差異がなくなって来ると価格競争になって来る。つまり、これらの問題はいずれ解決できるのです。

 

多くの情報を持っている会社が強い

結局のところ、「ブロックチェーンならではの体験」を定義することができた者が勝つということは上述した通りです。しかし、1つの会社でトライアンドエラーを繰り返しても、情報はその1社でしか共有できません。

多くの企業で情報収拾することができる環境を構築しておけば、何倍ものスピードでPDCAサイクルを回すことができます。そのために考えられる手段はいくつもあります。

  • VCを作って内部で共有する
  • コミュニティイベントを主催して、情報収拾する
  • グローバルで投資を行う
  • インキュベーション事業を行う

ちなみに国光さんは、以下の方法で情報を共有しているようです。

  • インキュベーション
  • グローバルでの投資
  • コンテンツ開発

インキュベーションとは、簡単にいうと「ビジョンはしっかりとしているが、資金がないために困っている会社に対して初期投資を行うこと」です。

ちなみに、投資先の会社など、関係会社間での隠し事は無しにしているようです。このおかげで、鬼速PDCAサイクルを回すことができているのでしょうね。

 

 

大事なことは「ブロックチェーンならではの体験を新たに創造すること」

国光さんが講演中、繰り返しおっしゃっていたことは、「ブロックチェーンならではの体験を想像すること」ということです。

つまり、世の中にすでに存在しているものをブロックチェーンに新たに置き換えたからといって、何もメリットはないということをおっしゃっていました。

例えば、リップル。リップルの目的は、銀行間で、国際間送金のやりとりを行うシステムを、ブロックチェーンで置き換えることです。

しかし、よく考えて見ると(考えるまでもないかもしれませんが)、国際間送金はすでにできますよね。手数料が安くなるなどのメリットはあるかもしれませんが、スマホなどのような大きなインパクトを世の中に提供できているかと言われると、そうではないですよね。

その上、現在コストがかかっている「手数料」については、マネーロンダリング対策などのための費用という名目でかかってくるお金となっています。つまり、「お金を送る」という行為に対しては、お金がかかっている訳ではないのです。

また、「公文書の処理システムをブロックチェーンで置き換えよう」という議論がされていることをご存知の方も多いのではないでしょうか。しかし、これもブロックチェーンならではという価値を提供できる訳ではありません。

公文書を改竄したのは、改竄した本人の良心の問題であって、システムが破壊された訳ではありません。つまり、ブロックチェーンを導入したからといってどうこうなる問題ではないのです。

 

オープンソースソフトウェアとブロックチェーンとの根本的な違い

オープンソースのソフトウェアとブロックチェーンの根本的な違いは、インセンティブに関する成り立ちであると国光さんは指摘します。

オープンソースソフトウェアとは、以下のようなものです。

 

オープンソースソフトウェアは、ソフトウェアのソースコードが一般に公開され、商用および非商用の目的を問わずソースコードの利用・修正・再頒布が可能なソフトウェアと定義される[1]

wikipediaより

 

オープンソースソフトウェアを成り立たせるために最重要なのは、オープンソースソフトウェアはボランティアによって成立しているという点です。

つまり、「世の中をよりよくするために必要なソフトウェアを開発しましょう」といった、善意によって成り立つ仕組みであるのがオープンソースソフトウェアなのです。

一方、ブロックチェーンを成り立たせる仕組みは、各々の私利私欲です。つまり、自分の利益を得るためにブロックチェーンのコミュニティの中でマイニングを行っていくのです。欲を追い求めていった結果、コミュニティ自体をうまく成り立たせることができるといったことが起こるのです。

 

ブロックチェーンの講演会後の私なりの考え

ここからは、国光さんの講演内容を踏まえ、私なりの考えを述べていきたいと思います。あくまでも個人的な意見ですので、ご意見やご感想のある方は、こちらまでメッセージをお待ちしております。

 

監視の目が厳しい中で若者ができること

一方、現状はブロックチェーンに関する周囲の監視の目が厳しいです。特にコインチェックの事件があって以降、監査法人などの目がより一層厳しくなったと国光さんは指摘します。

国光さんによると、そんな現状の中にあっても、若手だからこそできることは、ブロックチェーンに関する知見を収集しておき、来たるべき時がきたら、一気にアウトプットできるような素地を整えておくことだそうです。

これは、ブロックチェーンに限った話ではないと私は考えます。現状、様々な新しいもの対して、多くの問題点が指摘されています。

しかし、上述したように、目に見えている問題点は必ず将来解決されます。つまり、今は問題の多いとされる技術も、将来は必ずや有用になってくるのです。

そんな中で私たち若い世代の人々ができることは、それらの有望な技術について今のうちから学んでおくことです(ようやく基本情報技術者の勉強を始めた私がいうのも大変恐縮ですが…)。有望な技術は、必ずや世の中を進化させます。

例えば、今や世界中の人々で知らない人はいないとされるAmazonという企業。この会社は、同社のクラウドシステムを使って、世界最大のECサイトを作り、基盤を支えるクラウドサービスを売り出したことで、現在は莫大な利益を稼いでいます。

しかし、Amazonも創業当時は15年間利益すら出すことができませんでした。あったのは、「地球上で最も豊富な品揃え」「地球上で最も顧客を大切にする」というビジョンだけでした。

現在のAmazonが誕生したのは、先見性、新たな技術を学ぶこと、ビジョンをひたすら追い求め続けることという要因が重なったことによる、いわば必然の出来事だったのでしょう。

 

 

個人主義の時代とブロックチェーン

これからは、個人主義の時代がくるということは、読者の皆さんもすでに耳にされた方が多いでしょう。個人主義の時代というのは、一つの企業に依存せず、個人の価値を上昇させて、世の中に貢献をしていく働きかたであると私は考えます。

ブロックチェーンは、個人主義の時代にとても合った技術なのではないかと私は考えます。例えば、ある個人に対して投資を行い、その個人が何かしらの実績を残すことができたら、見返りとして報酬を得ることができる、といった、ブロックチェーンを用いたシステムを構築することができるからです。

ブロックチェーンは、これまでは不可能とされていたシステムを構築することができる可能性を秘めています。私たち人間も、個人の価値をあげる働き方をする人が増えつつあります。

あくまでも一つの手段ではありますが、ブロックチェーンは個人主義の時代にとても有用な技術ではないでしょうか。

 

まとめ

いかがでしたか。例によって、今回の記事の内容をまとめます。

  • ブロックチェーンは、非中央集権的なシステム
  • ブロックチェーンならではの新たな価値を定義できた者が勝者となる
  • 様々な問題点が内在するが、後々解決するだろう
  • 既存のシステムとは成り立つインセンティブが異なる
  • 若者ができることは、新しい技術を今のうちから学んでおくこと

簡単にいうと、ブロックチェーンには、これまでの技術にはなかった特徴がたくさん存在するということです。そして、私たち若い人間が今のうちにできることは、有望な技術について今のうちから学んでおくことです。

私自身、データベースで有名な会社への就職が決まっているのですが、果たして今後データベースで世の中にどのような価値を生み出していくことができるのかをもう一度考え、もしかしたらより良い手段があるのではないかということを再度追求していこうと決意しました。

就職活動において、私は世の中をより良くしていくことに貢献する企業に就職することをモットーにしてきました。そのうちの一つの手段が、個人のデータに基づくサービスのパーソナライズ化でした。

結果として、一つの企業を選んだのですが、今後はより良い技術が出てくるかもしれません。

個人主義の時代において、一つの会社には依存しない、個人としての価値をあげる働きをする必要があります。私は、この入社前の大学4年生という空いた時間を有効活用して、自分にとっての最適解を探し求めていきたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます!

Hyperledger Fabricの概要とブロックチェーンの活用事例勉強会に行ってきました!

今回は、Hyperledger Fabricの概要と、ブロックチェーンの活用事例という勉強会に行ってきました。日本IBM株式会社 東京基礎研究所の吉濱佐知子様をお招きして、 Hyperledger Fabricについてのお話をしていただきました。これから就職活動を控える学生の皆さんはもちろん、若手社会人の方々にとっても、非常に面白い内容となっていましたので、シェアさせていただきます。

今回の記事は、ビジネス的な視点に立ったものとなっています。技術系の仕事をされていない方も楽しめる内容となっていますので、是非とも御一読いただけると幸いです。

それでは、早速始めていきましょう!

 

目次

  • Hyperledger Fabricの紹介
    • Hyperledger Fabricとは
    • Hyperledger Fabricの特徴
    • 要点は「開発を進めるプラットフォームを提供すること」
  • ブロックチェーンの活用事例
    • ユースケースその1〜効率的なデータ共有〜
    • ユースケースその2〜ダイヤモンドのアイデンティティ
    • ユースケースその3〜スマートコントラクトを活用した契約管理〜
  • ブロックチェーンに関する課題
    • EU
    • 東アジア
  • まとめ

 

 

Hyperledger Fabricの紹介

まず、Hyperledger Fabricという技術について説明していきます。お恥ずかしながら、私のような非情報系の学生にとって、このHyperledger Fabricという言葉は聞きなれない言葉でした。

ここでは、Hyperledger Fabricの概要を、なるべく噛み砕いて説明していきます。

 

Hyperledger Fabricとは

 

そもそも、Hyperledger Fabricとは一体なんでしょうか?公式サイトの文章を引用すると、以下のような説明になります。

The Linux Foundationがホストするビジネス・ブロックチェーン・フレームワークで、モジュラー・アーキテクチャーによるブロックチェーンのアプリケーションやソリューションの開発基盤となることを目的としています。Hyperledger Fabricにより、コンセンサスやメンバーシップ・サービスなどのコンポーネントのプラグ・アンド・プレイが可能です。

Hyperledger Fabricでは、オープン・ソースのベスト・プラクティスを活用する一方、ビジネス環境における機密保持性と拡張容易性を確保しています。

 
いかがですか?正直、私はよくわかりませんでした。そこで、一つ一つ聞き馴れない単語を調べてみました。
 
  • The Linux Foundation

Linuxオペレーティングシステムの普及をサポートする非営利団体のこと。

  • フレームワーク

さまざまなシステム開発を効率化してくれる機能群のこと。機能群だけではなく、ソフトウェアの骨組みまでを用意してくれているため、少ないコードで意図する機能やデザインが実現できる。それぞれのフレームワーク特有の書き方を学ぶ必要はあるが、プログラミングのビギナーにとって、とても重宝するもの。

  • モジュラー・アーキテクチャー

構成要素(部品)を一定の基準や結合ルールに基づいて規格化し、組み合わせによる設計・製造を可能にした製品アーキテクチャのこと。部品の相互調整の手間を最小化するため、迅速な製品設計・製造が可能となる。同時に製品システムの進化や改善をモジュール単位で行えることから、技術革新やイノベーションを加速することができる。

このように、少しずつ噛み砕いていくとわかりやすくなりますね。

 

Hyperledger Fabricの特徴

 

Hyperledger Fabricの大まかな特徴は、以下の通りです。

  • 共有台帳
  • スマートコントラクト
  • 強固なセキュリティ
  • コンセンサスをとる仕組み

普通、ブロックチェーンというと、ハッシュチェーンで繋がったブロック状のデータがある状態を想起される方も多いと思いますが、Hyperledger Fabricでは、これに加えてリッチなデータを格納することができるステートデータベースをもっていることが特徴的です。

また、データを共有するだけではなく、ビジネス上のルールを共有する仕組みが大切です。Hyperledger Fabricでは、これを共有する仕組みとしてスマートコントラクトを実装しています。

業務で使用する場合は、アクセス制限をしたり、データを暗号化して転送する仕組みを実装してあったりと、データの扱いに関しては、強固なセキュリティを意識した設計となっています。

コンセンサスをとる仕組みについては、マイニングに関する問題点などを解決する仕組みになっています。例えば、マイニングをするときに、膨大な量の計算をする必要があるため、電気代がどうしても高価になってしまいました。しかし、そうした問題点を解決し、安全に合意形成ができる仕組みを整えたのが、このHyperledger Fabricです。

 

要点は「開発を進めるプラットフォームを提供すること」

 

ここまでのお話をお伺いして私が感じたことは、ブロックチェーンを活用したサービスを開発するためのプラットフォームを提供することが、大企業でブロックチェーン開発に関わる醍醐味だということです。

IBMが開発を進めるこのHyperledger Fabricプロジェクトは、金融系を中心とした多くの有名な企業を巻き込んでいます。名前を出すことはここでは控えますが、みなさんがよく知っているような名だたる企業が、Hyperledger Fabricを活用したシステム開発に取り組んでおり、IBMの影響力の大きさが伺い知れます。

結局大切なことは、いかに多くの人々に新しい価値を提供することができるかということだと思います。前回の記事でご紹介したように、新しい会社でしかできないことがあるのと同様に、大きな会社でしかできないこともあると私は思います。

結局、ブロックチェーンは、チェーンの上に立たせるノードの多さが大切になってくると思います。ノードの数が少ないと、結局はブロックチェーンのメリットを享受することができなくなり、わざわざブロックチェーンでネットワークを構築する必要はないのではないかなあ、なんてことになりそうだなと思った次第です。

何度も繰り返しますが、大企業ならではの旨味、それは多くの人々を巻き込むことができることだと考えます。大企業の定義は人によって異なりますが、そういう細かい話は置いておいて、結局多くの人々に新たな価値を提供することが大切だと思います。

 

 

ブロックチェーン活用事例

さて、お話に戻ります。吉濱さんは、ブロックチェーンを活用する事例は多様化していると指摘していました。

もともとブロックチェーンを活用する事例としては、仮想通貨から歴史が始まったこともあって、単純な価値を提供することが一般的でした。そこから発展して、送金のコストを下げる事例などが出てきました。

ただ、コインだけではなく、もっと色々な情報を提供するための基盤としてブロックチェーンを活用しようという動きが始まり、再保険や契約管理などのビジネスプロセスを利便化しようという動きが始まったそうです。

また、ブロックチェーンというソリューションを導入する業界も、最近は変化してきていると吉濱さんは指摘します。もともとは金融系の企業を中心にブロックチェーンを導入しようという動きが強かったそうですが、最近は非金融系の業界に属する企業にもブロックチェーンを導入する事例が増えているそうです。

 

ユースケースその1〜効率的なデータ共有〜

 

これは、パートナー企業がサプライヤーからものを買うとき、購買に関するデータを共有するという仕組みです。IBMさんの事例なので詳しくは省略しますが、ブロックチェーンを活用して、ビジネスの利害関係者の間で購買に関するデータを共有することができる仕組みです。

公認会計士事務所でインターンシップをしていた時に感じたことなのですが、クライアント企業がどこにどのくらいお金を使ったかという事実確認をするためにかかる時間がとても膨大でした。お客さん自身も覚えていない場合、共有に時間を取られてしまい、結果として他の業務に時間を咲くことができなくなってしまうという問題が頻発していました。

これは、情報共有基盤として、とても有望なものではないでしょうか。

 

ユースケースその2〜ダイヤモンドのアイデンティティ〜

 

ダイヤモンドの証明書の偽造を防ぐ仕組みです。属性情報をブロックチェーンに登録して、証明書の改竄を不可能にしました。詳細は省きますが、これまでもダイヤモンドの偽造に関しては多くの問題点が指摘されていました。

すでにご存知の方も多いとは思いますが、ブロックチェーンはハッシュ関数という一方向関数を用いています。つまり、復号が事実上不可能な関数を用いて、少しでもデータの改竄をした場合、全く異なった値が出力されてしまうアルゴリズムを用いているので、セキュリティが非常に堅牢です。

 

ユースケースその3〜スマートコントラクトを活用した契約管理〜

 

今日の契約管理は、社内の手続きが煩雑であったり、契約書の内容が実は間違っていたりなどで、非常に非効率的であることが散見されます。しかし、こうした仕組みもブロックチェーン上で行えば、非常に効率的になります。

様々な承認作業をブロックチェーン上で行うことにより、手続き全体が改竄不可能なデータになります。書類を全て電子化して、承認作業を自動化することにより、現行の非効率的な承認プロセスを効率化することができます。

この技術は、業務プロセスにも応用できます。ある企業AがサプライヤーBからものを買ったとします。この購買活動に関わるデータを全てブロックチェーン上におくことで、ビジネスのステークホルダーが事実上改竄不可能になります。

ここで私が思ったことは、「ERPなどの業務管理システムをブロックチェーン上におくことにすれば、より業務を効率化することができるのではないか」ということです。これについては少しリサーチが必要ですが、単なる業務統合システムより、前途有望な技術なのではないかと感じました。

 

 

 

ブロックチェーンに関する課題

ここからは、未だ発展途上のブロックチェーンに関する当面の課題についてお伝えします。

上述したように、ブロックチェーンはとても前途有望な技術です。しかしながら、当局が設ける規制は、ブロックチェーンの進化に追いついていないという事実もあります。

 

EU

 

EUはデータのプライバシーに関する厳しい規制を設けており、その保護について慎重な姿勢をとっています。EUでは、今年5月に新たにGDPR(General Data Protection Regulation)が発行されました。これは、EU市民がプライバシーの侵害に関わるデータの削除を要請する権利を定義して、データのプライバシー保護の統一を図るものです。

しかし、よく考えてみると、この権利は、ブロックチェーンの「改ざん不可」かつ「分散した」データの技術と矛盾する可能性が高いですよね。新しいGDPR基準は、EU市民が自分のデータを管理する基本的な権利を持つべきだとする道徳的基盤をベースにしています。

 

東アジア

 

最近の仮想通貨ブームに乗じて、東アジアでも規制が強化されてきました。

例えば、中国。中国は今まで仮想通貨の国際的な避難所と考えられていましたが、中国の人民銀行がICO(Initial Coin Offering)を2017年に禁止したことを契機に一変し、仮想通貨の取引が認められなくなりました。韓国はこれに続き、ブロックチェーン技術は国内では奨励される一方、国内のICOは解禁の兆しは見えますが禁止されています。

また、我らが日本は、仮想通貨ビットコインを通貨であるということを認め、法律に基づく明確な分類を求める企業に対し、世界で始めて仮想通貨交換業ライセンスを発行しました(参考:金融庁HP)。しかし、コインチェックの事件やを機に、規制強化の動きが強くなっています。

 

このように、ブロックチェーンを用いる技術に関しては法整備が未だ完全とは言い切れません。前途有望な技術なだけに、早めのに法整備がされることを祈りましょう。

 

 

まとめ

今回は、Hyperledger Fabricの概要と、ブロックチェーンの活用事例について、ビジネス的な視点からまとめてきました。事例については、あまり深掘りしませんでしたが、これはオトナの事情で割愛しました。興味のある方は、是非ともご自身で調べていただきたいと思います!

今回の記事のポイントは、以下の通りです。

  • ブロックチェーンのコミュニティの中心となれることが、大企業でブロックチェーン開発に携わることの醍醐味になる
  • ブロックチェーンの活用は、非金融領域に広がってきている
  • ブロックチェーンに関する法整備は未だ完全とは言えない

これからが楽しみなブロックチェーン。次回は、より技術よりの内容でお届けします。お楽しみに!

【スウェーデン人の日本茶インストラクター】ブレケル・オスカルさんのトークイベントに行ってきた!

今回は、趣向を変えて、スウェーデン人の日本茶インストラクターでいらっしゃるブレケル・オスカルさんの『ブレケル・オスカルのバイリンガル日本茶BOOK 』刊行記念トークイベントに行ってきました。

皆さんは、ご自宅で急須から淹れたお茶を飲む習慣はありますか?私自身、ここ最近なかなか忙しく、自宅で急須に茶葉を入れ、そこからお茶を抽出してお茶を飲むという習慣がなくなってしまいました。

お忙しい皆さんも、なかなか家庭でゆっくりお茶を飲むことはないかと思います。また、そもそもお茶をあまり好きではないという方もいらっしゃるでしょう。

今回は、統計データなどの堅苦しい話は無しにして、オスカルさんのお話も踏まえつつ、日本茶の魅力について書き連ねていきたいと思います。

 

目次

  • お茶は楽しい
    • シングルオリジンの茶畑が増加中
  • 本書を書くにあたって苦労したこと
    • 適切な訳語を書く大変さ
    • 英語の勉強にも通じる
  • まとめ

 

お茶は楽しい

私は、お茶は楽しい飲み物だと思います。「楽しい」という言葉自体とても曖昧で、人によって捉え方も異なるとは思いますが、茶葉によって味わいが全く異なりますよね。

オスカルさんも、そうした「日本茶の味の柔軟性」に魅了されて、日本茶を学ぶことを決意されたようです。

淹れ方、水の違い、温度の違い、急須の種類、飲む容器の違い…。あらゆる条件によって、お茶の楽しみ方も変わってきます。個人的には、自宅の急須で淹れた温かい煎茶が一番好きです。茶葉の種類は問いません。私のコップで飲むお茶は、昔を思い出しすことができて、私自身にとっては最も楽しむことができるお茶です。

ちなみに、オスカルさんが一番好きな茶葉の種類は「やぶきた」だそうです。やぶきたは、日本で生産される煎茶の8割を占めるオーソドックスなお茶の種類となっていますが、オーソドックスに生産されているからこそ、生産地によって独特の違いを楽しむことができるそうです。

 

シングルオリジンの茶畑が増加中

「シングルオリジン」という言葉をご存知ですか?「シングルオリジン」とは、産地を農園単位で捉え、誰が生産したかを消費者が見ることができる仕組みのことです。この「シングルオリジン」が、最近緑茶でも注目されています。

先ほどの「やぶきた」の例もこれに当てはまります。生産地の気候や土壌の違いによって、お茶にも味わいの違いが生じるのです。これを楽しむことができる日本茶は、とても魅力的ですよね。

今回のトークイベントでは、2種類のお茶をいただくことができました。それぞれ「香駿(こうしゅん)」と「サマーブリーズ」という種類でした。

 

香駿(こうしゅん)

 

サマーブリーズ

 

言語化するのは非常に難しいのですが、どちらも香り、味、後味が全然違いました。伝わるかは不明ですが、同じ「日本茶」であっても、ここまで違ってくるものなのかと思うくらい別物でした。

 

本著を書くにあたって苦労したこと

ここからは、オスカルさんの新著である『ブレケル・オスカルのバイリンガル日本茶BOOK 』刊行にあたって、オスカルさんが実際に語っていた辛い点を書いていこうと思います。日本人である私たちにとっても、とても難しいとされる日本茶の魅力を発信していくこと。オスカルさんは見事それを実現しています。

トークイベントにてオスカルさんが語っていらっしゃった、文化的な背景の違いによる大変さをお伝えします。

(大盛況で、オスカルさんが遠い…)

 

適切な訳語を書く大変さ

オスカルさんは、『ブレケル・オスカルのバイリンガル日本茶BOOK 』執筆にあたって一番辛かったことは、「海外の方々へ日本茶の魅力をいかにして伝えていくか」ということだったと言います。

皆さんもお手に取っていただければわかるのですが、『ブレケル・オスカルのバイリンガル日本茶BOOK 』は日本語と英語の両方で書かれています。つまり、同じ内容を2つの言語で伝えていかなければなりません。

私たち日本人にとっては、日本茶はありふれたものです。小さい頃からよく飲まれていた方も多いのではないかと思います。

一方、海外の方々にとって、日本茶はあまり馴染み深いものではありません。彼らにとって、紅茶は幼い頃から嗜んでいた一方、日本茶は「草っぽい」というイメージも少なからず存在するとオスカルさんは指摘しています。

そんな中で、外国人の方々に日本茶の魅力を伝えるのは、並大抵のことではなかったとオスカルさんは回想します。本というものは、文字と少数の画像でしかメッセージを伝えることができません。つまり、日本語ではうまく説明することができる事象であっても、英語ではうまく説明できない、逆も然り、といったことが頻繁に起こるのです。

例えて言えば、「お疲れ様」という言葉は英語にはないです。しかし、なんとか英訳しなければいけない、そんなケースが、今回のオスカルさんの執筆活動だったのです。

オスカルさんは、この執筆活動で寿命が3年縮んだと語っていました。(笑)

 

英語の勉強にも通じる

オスカルさんの執筆活動は、私たちの英語の勉強にも通じるのではないでしょうか?というか、英語の勉強の究極のゴールがオスカルさんの執筆活動であったといっても過言ではないと私は思います。

オスカルさんは、「英語脳と日本語脳の使い分けがとても大変だった」とおっしゃっていました。これが意味することは、「それぞれの文化的背景を頭にインストールして、物事を考えている」ということだと私は思います。

このように、自然と母国語ではない言葉で物事を考えることができるようになれば、自然と外国語を話すことができるようになるのではないでしょうか?

しかしながら、外国語を母国語のように話すことはなかなか難しいですよね。私もまだその境地には至っていません。

日本語以外の何かしらの言語(プログラミング言語もその一つ)を身につけておくことが、今後の私の目標です。

 

まとめ

今回は、スウェーデン人の日本茶インストラクターでいらっしゃるブレケル・オスカルさんの『ブレケル・オスカルのバイリンガル日本茶BOOK 』刊行記念トークイベント出席して、感想などをつらつらと書いてきました。

お茶は美味しいものです。オスカルさんも、健康のためなどのネガティブな理由ではなく、純粋に美味しいお茶を飲みたいからお茶を嗜んでいるとおっしゃっていました。

日頃疲れていらっしゃるビジネスマンの方々をはじめ、全ての日本人はもっとお茶を飲むべきだと思います。確かにコーヒーなどは眠くならないし、エナジードリンクは仕事をさらに頑張れる気がします。

しかし、家に帰ったらお茶を飲むこと。これで、心を落ち着かせることができ、「また明日から頑張ろう」という気持ちになります。

お茶はあくまで手段ですが、皆さんも久しぶりにお茶を嗜んでみてはいかがですか?

『君主論』を読んで【3分でわかるまとめ】

今回は、みなさんが歴史の授業でおそらく習ったであろう、マキャヴェッリの『君主論』について、3分でわかるような読後の感想を書いていこうと思います。マキャヴェッリの君主論での主張は、とても過激というか、興味深いものが多いということはご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

今回は、そんなマキャヴェッリの『君主論』で主張と、読後の感想を簡単にご紹介します。普段からお忙しい若手社会人の方や、学生の方でも簡単に読める内容となっていますので、ご覧いただけると幸いです。

それでは、マキャヴェッリ著『君主論』について早速見ていきましょう!

目次

  • 君主論とは
    • 権力を握り続けるためには嫌われることを恐れる暇はない
    • 悪は最初に見せつけて権力を誇示しろ
    • ライオンと狐の使い分けが大切
    • 権力者たるもの恐れられる方が愛されるよりもはるかに安全である
    • 力量によって運命に抗って生きるべし
  • まとめ

 

君主論とは

君主論とは、1532年にマキャヴェッリによって書かれた、政治学に関する著作です。歴史上の様々な君主、および君主国を例に出しながら、時には皮肉的な描写を交えつつ、「君主が権力を保持し続けるためにはどうすれば良いか」ということを示した、現実主義の古典です。

今回は、そのような『君主論』に書かれていた内容の中から、「これだけは押さえておくべき」という内容をシェアしていきたいと思います。

権力を握り続けるためには嫌われることを恐れる暇はない

君主たるもの、一国の権力を保持し続ける為には、人民に嫌われることを恐れる暇はないとマキャヴェッリは指摘します。というのも、一国の主人となった君主は、それほどまでに国のことを考えていなければ権力の維持など到底できっこないからです。

一国の権力者・君主になった暁には、寝る間を惜しんで国のことを考え、いかにして国を理想の状態に近づけるかということを考えなければならないということです。

これは、現代に当てはめて考えると、一企業の経営者に似ているのかなと思いました。というのも、どちらも本質的には「主人」という点で相違ないからです。

そうして本気に自らのビジョンに照らし合わせて、治世のことを思考しているときは、自然と嫌われることを恐れる暇は無くなります。

それぐらい、自らが属する組織体のことを考えろということです。

 

 

悪は最初に見せつけて権力を誇示しろ

こちらも非常に興味深いです。マキャヴェッリによると、「君主たるもの、悪は最初に見せつけて、自らの権力を誇示すべき」だそうです。

ところで、これと似た例で私はある類似例を想起しました。それは、いわゆるヤンキーが真面目に勉強をしていると「善の行動」に見え、逆に普段真面目な人がたまにサボっていると「悪の行動」に見えることです。

総勉強時間でヤンキーと真面目な人を比較すると、圧倒的に真面目な人の方が勉強時間は長いはずです。しかし、普段は勉強をしなさそうな人が勉強をしていると、「あいつは頑張っている」という善のレッテルを貼られ、逆に普段から勉強を頑張っている人がサボってしまうと、「あいつは怠けている」という悪のレッテルを貼られやすくなります。

こうしたことは、普段のその人に対するイメージに起因していると私は思います。つまり、普段から自分自身をどのように見せるかによって、後々の行動に対する人々の評価も変化することを指摘したいのです。

ここで再度マキャヴェッリの主張を引用すると、「君主たるもの、悪は最初に見せつけて、自らの権力を誇示すべき」です。つまり、最初に最低限必要な悪を人々に見せつけることで、人々に対して「恐れるべき人物」という印象を抱かせることが肝要だということです。

先ほどのヤンキーと真面目な人の比較でいうと、君主たるもの最初はヤンキーであれ、ということになりますね(笑)。

ライオンと狐の使い分けが大切

マキャヴェッリによると、君主たるものライオンと狐の使い分けが大切であるそうです。一見するとこの主張、よくわかりませんよね。

しかし、文脈さえ掴んでしまえばこの主張の意味がわかると思います。以下に示すのは、この主張が出てくる文脈です。

ところで戦いに勝つには、二種の方策があることを心得なくてはならない。その一つは法律により、他は力による。前者は、人間ほんらいのものであり、後者は獣のものである。だが多くのばあい、前者だけでは不十分であって、後者の力を借りなければならない。したがって君主は、野獣と人間をたくみに使い分けることが肝心である。・・・どちらか一方がかけていても君位を長くは保ちえない、そう教えているわけだ。そこで君主は、野獣の気性を適切に学ぶ必要があるのだが、このばあい、野獣の中でも、狐とライオンに学ぶようにしなければならない。理由は、ライオンは策略の罠から身を守れないからである。罠を見抜くという意味では、狐でなければならないし、狼どものどぎもを抜くという面では、ライオンでなければならない。

・・・

名君は、信義を守るのが自分にとって不利をまねくとき、あるいは約束したときの動機が、すでになくなったときは、信義を守れるものではないし、守るべきでもない。・・・人間は邪悪なもので、あなたへの約束を忠実に守るものではないから、あなたのもうも他人に信義を守る必要はない。

・・・

国を維持するためには、信義に反したり、慈悲にそむいたり、人間味を失ったり、宗教にそむく行為をも、たびたびやらねばならないことを、あなたは知っていおいてほしい。・・・そして前述のとおり、なるべくならばよいことから離れずに、必要にせまられれば、悪に踏みこんでいくことも心得ておかなければいけない。

ここでマキャヴェッリは、思考と行動のバランスが大事だということを言いたかったのだと思います。何も考えず、ライオンのように本能に任せて行動するだけでは、いずれ仕掛けられた罠に引っかかってしまいます。一方、ひたすら考えるだけで何も行動しないことほど無駄なこともありません。

大切なのは、思考をしながら行動し、行動しながら思考するというサイクルなのだということをマキャヴェッリは示したかったのではないかなと私は思います。

 

 

権力者たるもの恐れられる方が愛されるよりもはるかに安全である

マキャヴェッリによると、君主たるもの恐れられるべきという主張を随所で展開しています。というのも、人間は元来利己主義的な生物であり、自分には不要だと思ったものはいち早く切り捨てる存在であるからだと言います。

そうした場合であっても、なかなか切り捨てることができない存在であるのが、「恐れている存在」であるものであるのです。君主たるもの、愛されているだけでは簡単に民衆に切り捨てられてしまいます。最初に必要悪を出し切り、恐れられてこそ、権力を長く保持し続けることができるとマキャヴェッリは主張します。

力量によって運命に抗って生きるべし

マキャヴェッリによると、人間というものは生まれながらにして運命が決まっているそうです。実に西洋的なものの見方だと思いました。

マキャヴェッリの「力量によって運命に抗って生きるべし」という主張は、君主のみならず全員に通じるものだと思いました。なぜなら、この主張をもう少し噛み砕いて解釈すると、以下のように読み取ることができると思ったからです。

人々は、常に無意識の支配下で行動をしている。しかしながら、それは受動的な行動であって、すなわち『思考停止状態での行動』と言い換えることもできる。よって、意識的に無意識状態を打破するような努力をすることこそ、成功を掴み取るための第一歩である。

こちらで示したのは、私なりのこの主張に対する解釈です。要は、「能動的に行動することが大事」ということを言いたかったのだと思いました。

その根拠に、マキャヴェッリは以下のようなことを本文で述べています。

人は慎重であるよりは、むしろ果断に進む方がよい。なぜなら、運命は女神だから、彼女を征服しようとすれば、打ちのめし、突き飛ばす必要がある。

マキャヴェッリも、「やらずに後悔よりやって後悔」の精神を尊重していたことが伺えます。

 

 

まとめ

いかがでしたか?今回は、マキャヴェッリの『君主論』について、読後の感想をシェアしました。今回の記事の主なポイントは以下の通りです。

  • 君主論とは、1532年にマキャヴェッリによって書かれた、政治学に関する著作である。
  • 上に立つ者は嫌われることを恐れるな。
  • 思考をしながら行動し、行動しながら思考すべし。
  • 君主たるもの恐れられるべし。
  • 慎重であるよりは、むしろ果断に進む方がよい。

何かしら組織のリーダーになる方だけでなく、日頃から頑張って働いていらっしゃる若手社会人の方々、これから就職活動に臨む就活生をはじめ、すべての人々が必読の『君主論』です。

余談ですが、私が『君主論』を読破してから最も心に残っていた教訓は、「嫌われることを恐れるな」ということです。

私自身、どうしても嫌われることを恐れて、勇気を出して意見を主張できなかったりすることがあります。しかし、人は何かに本気になっている時こそ、嫌われることを想起しないのです。

このことから、「嫌われることを恐れている間は、自分自身は物事に対して本気で取り組んでいない」という発見をしました。読書での発見を抽象化して、自分自身の言葉に置き換えるというサイクルをやっていて、本当によかったと思える瞬間です。

『君主論』は、自分が目指す理想のリーダーとはどのような人物か、もう一度考えるきっかけになる著作でした。是非とも皆さんも一読されることをお勧めします!

『2022 これから10年活躍できる人の条件』を読んで【未来を予測するための本】

今回は、『2022 これから10年活躍できる人の条件』を読んで、その感想をお伝えしていこうと思います。今回の『2022 これから10年活躍できる人の条件』ですが、知り合いの方に紹介していただき、読んでみることを決意しました。

読後の感想としては、「すでに知っていることもあれば、驚きの事実も記載されている」ような本でした。まあ書かれたのが2012年だったので、書かれている内容は少し古いものもあり、そこは残念でしたが、筆者の神田昌典さんの基本的な考え方には共感できました。

ここからは、個人的に「ひょっとしたら皆さんのお役に立つのではないか?」と思った内容をシェアしていきます。普段からお忙しく、あまり読む時間が取れない方にとっても読みやすく書いてありますので、ご覧いただけると幸いです。

それでは早速始めて行きましょう!

 

目次

  • 実は歴史は繰り返されている!?
    • 70年周期説とは
    • イン・フォメーションからエクス・フォメーションへ
  • 儒教経済圏にある日本だからこそできること
    • 外国人から見たらそれほど大差ないアジア人
  • 結論:何かしらの革新的な行動が大切

 

実は歴史は繰り返されている!?

本書『2022 これから10年活躍できる人の条件』では、初っ端から衝撃の内容が紹介されていました。それが、「未来は実は見通すことができる」という記述です。

皆さんは、ドラえもんに出てくる「タイムマシン」を欲しいと思ったことはありませんか?競馬で勝ち馬に賭ける時、宝くじを購入する時、大事なテストが控えている時など、未来を見通せたらどれだけ楽なことか!人生、未来を見通すことができた者勝ちですよね。

そんな未来を見通すためのツールが現実に存在するということを、本書『2022 これから10年活躍できる人の条件』は指摘しているのです。それが、これからご紹介する「70年周期説」です。

70年周期説とは

70年周期説とは、文字通り「歴史は70年周期で繰り返される」ことを指摘する学説です。これまでの歴史を振り返ると、70年周期で価値観の破壊や既存の体制の破壊などの動きが起こり、一つの時代に区切りをつける動きが繰り返されているのです。

例えば、今からおよそ70年前の出来事を思い出してください。1945年には第二次世界大戦が終結し、日本はそれまでの価値観を捨て去ることを余儀なくされました。ちなみに、大戦中の日本の失敗をまとめた記事は『失敗の本質 日本軍の組織論的研究を読んで』に掲載してありますので、よろしければこちらもご覧ください。

話は戻りまして、1945年の70年前に起こっていた出来事は何でしょうか?歴史が得意な方はもしかしたら思いつくかもしれませんね。そう、明治維新です。

明治維新の定義には様々なものがありますが、ここでは1868年の明治への改元から1877年の西南戦争終結までとします。

明治維新では、江戸時代の封建制度が崩壊し、資本主義社会への大転換が実現しました。

さらにその70年ほど前には、松平定信の寛政の改革(1787年〜1793年)が行われました。これは、旗本・御家人の負債を救済することを目的として実施された政策でした。

さらにその70年ほど前には、徳川吉宗の享保の改革(1716年〜1745年)が行われました。貨幣経済の発達に伴って、逼迫した財政の立て直しを目的とした政策で、今でいうところの税金にあたる「年貢」を引き上げたり、治水や新田開発を推し進めたりしました。税金をあげて公共工事を推し進める…。今でいうところのアベノミクスに似ていますよね。

さて、70年周期説をまとめると、以下のようになります。

  • 1716年:享保の改革
  • 1787年:寛政の改革(71年後)
  • 1868年:明治維新(81年後)
  • 1945年:終戦(77年後)
  • 2018年:現在(73年後)

そろそろ、何かしらの革新的な変化が起こってもおかしくないと思いませんか?

イン・フォメーションからエクス・フォメーションへ

この本を読んでいて、一つ「このブログを書いていてよかったな」と思ったことがあります。それは、「これからの時代はイン・フォメーションからエクス・フォメーションへ向かっていく」という記述を目にしたことです。

インターネットが当然ではなかったこれまでの世の中では、「いかに正確な情報を素早く入手するか」ということが大事になっていました。これまでは、何をするにせよ情報を入手することがボトルネックになっていたのです。

しかしながら、携帯電話やスマートフォンの所有が当たり前になった昨今、情報の入手は非常に容易になりました。大事な点が、「いかに情報を入手するか」から「いかに情報を発信していけるか」ということにシフトしつつあるのです。

私がこのブログを書く最大の目的は、「知識のアウトプットとコミュニティでの共有」です。私自身が仕入れた情報を、いかにわかりやすく皆様にお伝えできるかということを考えて、このブログを書いています。

有益な情報を皆様が共有し、さらに皆様がお知り合いにシェアしていくと、なんだかハッピーな世界が作れると思い、執筆を続けています。ですので皆様、記事がいいと思ったら、シェアをしていただけると助かります(モチベーションにもなりますし笑)。

今後は、エクス・フォメーションの時代です!

 

 

儒教経済圏にある日本だからこそできること

これからは日本は下火だという意見が散見されます。実際、私も就活中はそう思っていました。だから、世界で活躍できる力を身につけるために外資系の会社に入社を決意しましたし、日々勉強に勤しんでいます。

しかし、私が現在住んでいるのは日本です。家族も日本にいますし、家庭の事情からなかなか外国で暮らしていくのは難しいです。私と同じような境遇の方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そんな下火と言われる日本だからこそできることはないのでしょうか?結論からいうと、たくさんあります。あとは行動に移すかです。

例を挙げれば、一つは「病を減らすような解決策をいかに打ち出せるか」です。私はど素人なので「タンパク質とはそもそもなんぞや」という初歩的なところから読書を始めていますが、人口減少が進んでいくことが予想される日本において、先進医療の研究は今後世界的に活かすことができるのではないでしょうか?

外国人からみたらそれほど大差ないアジア人

私たち日本人は、よく欧米の方々から「アジア人」と言われます。オンライン英会話の講師の方などは、日本人、中国人などの区別をしてくれますが、意識的に区別してくれているのでしょう。

本書では、私たち日本人は、周囲のアジアの国(韓国や中国、北朝鮮など)と一括りにされる傾向があると指摘しています。

そんな私たちアジア人の共通点は、「儒教」だそうです。各国で立ち位置や重きをおく思想に若干の違いはあるものの、根底にある思想は儒教に基づいているそうなのです。ちなみに、儒家の一人、孔子が書いた『論語』をビジネス教養としてまとめた記事はこちらにありますので、よろしければご覧ください。

そんなアジアの中でも、最も人口減少が予測されているのが日本です。医療など、特定の分野ではこれから覇権を握っていくのではないでしょうか。

 

 

結論:何かしらの革新的な行動が大切

今回は、『2022 これから10年活躍できる人の条件』を読んで、その感想をお伝えしてきました。何にせよ、これからは既存の価値観が崩れる未来が訪れることが予測されているのです。結局私たちにできることは、如何に周りに振り回されることなく革新的な行動を取ることができるか、ということに尽きるのではないでしょうか。

まだ私自身、行動を起こせるほどの力を備えていないので、偉そうなことは言えません。しかし、いずれはそうした動きを先導できる人材になっていたいと強く願っています。

今回の本が気になる方は、以下のリンクからご購入を検討してみてはいかがでしょうか。少し前に書かれた本だからこそ、その予測の正確性にびっくりされると思いますよ!

それでは、次回もお楽しみに!

 

【書評】『下流老人』を読んで思ったことをまとめてみる

今回は、生活困窮者支援を行うNPO法人ほっとプラス代表理事で社会福祉士の藤田孝典氏が著した『下流老人』を読んで、思ったこと・是非とも知っておくべきTipsを皆さんに共有いたします。

目次

  • 下流老人とは
  • 下流老人を作り出す根本的な原因は日本の社会保障制度にある!?
  • 我々も下流老人になる可能性を持っている!
  • まとめ:下流老人にならないために

 

下流老人とは

近頃バズワードにもなりつつある「下流老人」。一体「下流老人」とは何を指すのでしょうか?

著者の藤田氏によると、下流老人とは「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」のことを指すようです。

この記事を読んでくださっている若者の皆さんにとっても、もちろん自分にも、老後のことはまだ考えにくいのではないでしょうか?しかし、こうした下流老人が年々増加しつつあるということを知っておくだけでも、歳をとるにつれて資金計画に焦らずに済むようになります。

下流老人を作り出す根本的な原因は日本の社会保障制度にある!?

藤田氏は、下流老人を作り出す原因は、日本の社会保障制度にあるということを指摘しています。

議員さんの中では、生活保護をあたかも「害悪」なものとして扱う方もいらっしゃるようですが、そんなことはありません。

生活保護制度は、生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的としています。つまり、条件に該当する全ての方に、生活保護を受ける権利があるのです。

我々も下流老人になる可能性を持っている!

老後の貧困は、他人事ではありません。誰にでも、老後の資金が足りなくなる危険性があるのです。しかしながら、多くの方はこの事実に気づいていません。

実際、私もこの本を読むまでは気がつきませんでしたし、下流老人になる危険性が自分にもあることを知りませんでした。

しかし、『LIFE SHIFT』にも書かれているように、ここからは人生100年時代に突入していきます。そんな中で私たちができることは、まずはこうした下流老人の実態があるということを頭に入れておくことではないでしょうか?

下流老人にならないためには、何らかの対策を取る必要があります。しかしながら、下流老人対策を取る上で必要なことは、そもそも時代の流れを知らないといけないということです。

時代の流れを知るためには、どうすればいいでしょうか?有効な手段は山ほどあります。日々のニュースを追う、本を読む、たくさんの人と会う、などなど、挙げればきりがありません。

しかしながら、まずは「下流老人」という概念が存在し、下流老人になる危険性が自分にも存在していることを認めることが、第一歩になるのではないでしょうか?

まとめ:下流老人にならないために

人生における簡単なきっかけで下流老人に転落してしまう危険性が存在しています。今は十分な蓄えがあるから大丈夫だろうと考えている方も、是非とも今後の資金計画を見直してみることをお勧めします。

本書『下流老人』には、様々な気づきを得られることが書いてあります。定年を控えたご両親を養っていかなければいけないのは、子供の世代です。

しかしながら、少子高齢化時代に日本は突入しており、確実に現在の20代に対する負担は大きくなります。

まずは「下流老人」という概念が存在するという事実を知るために、本書を手にとってみてはいかがでしょうか?