ボトルネックについて
TOCの導入を進める際、いつもクライアント様に理解していただくのに時間がかかるのが、
ボトルネックは本来意図的にシステムにおくものだ、ということ。
これは恐らくゴールドラットさんの著書群で、ボトルネックを分かりやすく説明するために、ハービーとか、システムの中で能力の低いものがそれであると説明した弊害だと思う。
熟読しするあるいは徹底的に使いこなしてみると分かるのですが、例えばわかりやすい例と飲料の入ったペットボトルをみてください。
飲み口のところがは本体よりせまくなっていますよね?これがボトルネックなんです。。
人が飲み口に口をあてて飲むときや、カップに注ぐ際に丁度いい量の飲料が入るように、ネックの直径を調整しているんです。
ここが本体と同じだったら、流れ込む量が多くて溢れますよね。
同じように考えると、ダムは水循環システムの中でボトルネックということになります。
ボトルネックはシステムのスループットを意図的にコントロールする
本来、ボトルネックはシステムのスループットを意図的にコントロールするために、設計者がそこに意図しておいたものなのです。
でも、世にあるシステムのほとんどはそれを意識しないで構築するからボトルネックがどこにでるかわからないから混乱しているのです。実際私もある製品の製造工場の立ち上げにかかわりましたが、いくつかの設備は、工程順に配置されスループットとか、ボトルネックとかTOCでとても大切な部分が考慮されていないままで、工場は立ち上がっていました
システム設計時に調整可能なボトルネックを置くこと
最初からそこを理解してシステムを作りましようというのが、合理的で正しいTOCなのです。
ただ、なぜかはわかりませんが、とにかくツールを駆使してややこしい問題を解決しましょう、というのがTOCの流れです。バナナ、クラウド、UDEなどのテクニックがたくさん提案されていますが、これも問題が起こってしまってからどうするか?という対症療法的なものです。
それより、リーンで定番として活用されているバリューストリームマップのなかにボトルネックをしっかり定義して、需要の変動に対応しつつ、コストを最小限に抑えてコントロールする方がスマートだし、手間もかかりまっせん。
ただそのためには、リーンとTOCとシックスシグマが三位一体で自分のふに落ちてないとできない作業ではあります。
ですので当社ではリーンシッスシグマで問題を解決する際に、この考えを積極的に取り入れて、できるだけボトルネックを有効活用する方法をまず第一に提案しています。