こんにちは。今回は、最近読んだけどお会いした方にはなかなかお話しすることが少なかった『ザ・ゴール』について、読了後の感想をまとめてみました。
1年前に購入したのですが、見事に積読されていたので、先週ぐらいからのんびりと読んでいました。
ようやく読み切ったのですが、物語形式で進んでいく上に、簡単に「全体最適」という概念について頭に入れることができたので、おすすめの一冊としてご紹介します。
目次
- ザ・ゴールあらすじまとめ
- ボトルネックとは
- スループットとは
- ドラム、ロープ、バッファとは
- どうやってボトルネックと解決する?
- アルバイトに置き換えて考えてみる
- まとめ:解決すべき課題を意識した生活を!
ザ・ゴールあらすじまとめ
『ザ・ゴール』は、「ボトルネックを解消し、スループットを増やすこと」を知識として共有することが目的で書かれた本だと感じました。
企業の目標(ゴール)は、お金を儲け続けることであり、それ以外のすべては目標を達成するための手段です。そのために生産的な仕事をする必要があります。
その手段としては2つあり、1つはボトルネックの時間のムダをあらゆる方法でなくすこと、もう1つはボトルネックの負荷を減らして生産能力を増やすことです。
具体的な解消方法としてはドラム、バッファー、ロープという考え方です。この3つはボトルネックのペースに合わせて資材をタイミングよく投入する方法をたとえで表現したものです。
ボトルネックとは
「ボトルネック」とは作業やシステムなどにおいて能力や容量などが低い、または小さく、全体の能力や速度を規定してしまう部分のことを指します。つまり、「ボトルネック」は全体の能力や成果に影響する問題となる要因です。
例えば、3分の砂時計を想像してください。砂時計の砂を早く下に落とすには、どうすれば良いでしょうか?砂時計を振ったり、上下を逆にしたりしても、無駄になってしまいます。
解決策は、砂の落ちる道を広くするということです。これこそ、まさにボトルネックの典型的な例です。
スループットとは
スループットは、一般に単位時間当たりの処理能力のことを指します。ボトルネックを解消するための指標として使われます。
ドラム、ロープ、バッファーとは
ドラム、ロープ、バッファーはボトルネックのペースに合わせて資材をタイミングよく投入する方法をたとえで表現したものです。
「ドラム」はボトルネックのペースに合わせて鳴らす資材投入の合図です。
合図をしたとしても資材投入が早まってしまうのを防ぐのに「ロープ」でつなぎます。
最後に全体にゆとりを持たせるべく「バッファー」を持つことで納期を守ります。
バッファーは、元々は物理的な衝撃を吸収して和らげる緩衝器のことです。これが転じて予備の時間を持っておくことで納期への影響を減らします。
工場で働いたことのない自分にとってはわかりにくかったのですが、ファミリーレストランでのアルバイトに置き換えるとわかりやすかったです。
- ドラム=オーダー表
- ロープ=キッチン同士の確認合図
- バッファー=ホールとの連携

どうやってボトルネックを解決する?
『ザ・ゴール』を読み進めるうちに、以下のようにボトルネックを解決すべきだということがわかりました。
①ボトルネックを見つける
②ボトルネックをどう徹底活用するかを決める
③他のすべてをステップ2の決定に従わせる
④ボトルネックとなるシステムの能力を高める
⑤ここまでのステップでボトルネックが解消したらステップ1に戻る
企業の目的は、「お金を稼ぐこと」です。目的達成のための手段として、ボトルネックの発見から解消までのサイクルを回し続ける必要があると感じました。
アルバイトに置き換えて考えてみる
しかしながら、私はまだ学生です。アルバイトの経験しかしてきていません。
そこで、アルバイトに置き換えてボトルネックの解消を考えてみたいと思います。
レストラン時代の経験
私は、某ファミリーレストランでホールとして働いていました。その際、店全体でクレームをいただくことが多かったのですが、多かったクレームは「料理の待ち時間が長すぎる」「店に入るまでの待ち時間が長い」「料理が冷めていた」といったものでした。
これでは、お客さんの回転率も悪くなり、店としてお金を稼ぐことは難しくなってしまいます。
私の店のボトルネックは、「料理の提供をすること」にありました。いくらキッチンが頑張って料理を作っても、いくらレジのスピードを早くしても、お客さんに料理を出すスピードが遅くなってしまっては、大量の在庫が作られてしまう結果になってしまうからです。
案の定、キッチンにはいつも大量の料理が乱雑に置かれていました。ホールとしては、常に料理提供を第一に動き回る必要があったのです(働き始めた当初は、料理提供が遅くなってよく怒られていました)。
日常生活にも活かせる!
こうしたボトルネックの発見は、日常生活にも活かすことができます。例えば、「知識をつけること」を目標に読書を始める場合、一日の時間の使い方を見直し、「食事に費やす時間が多くなってしまっているから、どうにかして減らせないか」などと考えることができるようになります。
全体最適という概念は仕事に活かすことも当然ですが、日常生活に活かすこともできるということを知っておくと、視野が広がりますよ。
まとめ:解決すべき課題を意識した生活を!
いくら部分的な効率性を高めても、課題はいつまでたっても解決しません。
全体を最適化するという意識を持ちながら、ボトルネックを発見し、目標達成のために動きましょう!