今回は、CryptoBowlの勉強会第6回「ブロックチェーン時代の組織と働き方」の参加レポートを書いていこうと思います。
さてさて、早速ですが、皆さんは「経営者がいらなくなる時代」がくるかもしれないということをご存知ですか?経営者は、いわば会社の顔のような立ち位置で、その会社を最もよく表すといっても過言ではないですよね。
有名な経営者といえば、ソフトバンクの孫正義さん、トヨタ自動車の豊田章男さんなど、多くの有名な経営者の方々がいらっしゃいます。どの経営者の方々も、その会社のイメージをなんとなく表しています。
しかし、今回のお話は、そうした経営者の方々が必要なくなってしまう時代がきてしまうかもしれないというのが、今回の勉強会のテーマでした。
「どういうことだ!中心的な人物がいない状態で会社が成り立つのか?」
そんな思いで、今回の勉強会に参加してきました。
それでは、早速参加レポートをお伝えします。
目次
- DAOとは
- DAOの必要性・可能性
- ビットコインは世界初のDAO
DAOとは
今回の勉強会のテーマであるDAOとは、一体なんでしょうか?「ダオ」?「だお」?耳馴染みのない言葉ですよね。
DAOとは、Decentralized Autonomous Organizationの略で、以下の3つの特徴があります。
- ルールに基づくインセンティブによって成り立つ
- 中央管理者の存在しない分散型
- 組織体
つまり、DAOとは、労働者のみが存在し、管理者がいない組織体のことを指します。ちなみに組織を会社と言い換えて、DAC(Decentralized Autonomous Corporation)と呼ぶこともあります。
一般的に、組織を管理者の有無・労働者の有無で分類すると、以下のようなマトリックスに分けられます。
伝統的な株式会社
ロボットを使う会社
DAO
AIによる自動化
これまでの組織体、特に企業は、ほとんどが「伝統的な株式会社」に分類されます。これは、私たちが「会社」という言葉を聞いて最初に想起する組織の形態だと思います。
DAOの必要性・可能性
しかし、DAOの必要性はあるのでしょうか?まず、DAOの必要性は、以下の二つに集約されると考えます。
- 意思決定の質が向上し、個人のモチベーションも増す
- 仲間を引き込みつつ、組織を拡大する
そもそも、仕事の未来について今私たちが最も恐るべきことは、伝統的な階層構造的組織が前提となっている点です。そこでは、「優秀な」経営者・管理者層の意思決定に基づき、労働者が経営者が掲げた目標を達成するために精一杯働くという構造が前提となっています。
裏を返せば、「経営者・管理者層」が労働者を鞭で叩き、せっせと働かせる構造が前提となっている、ということです。ビジョンを持っているのは「経営者・管理者層」のみであり、労働者はあたかもなんのビジョンも持たない存在として語られてしまっています。
しかし、私たち労働者は、本当にそうした存在なのでしょうか?むしろ、これから発展していくであろう様々な技術を用いて、生産性を高め、経営層よりも俊敏に意思決定ができる未来が待ち受けているのではないでしょうか?
ブロックチェーンの仕組みを活用して、同じ志を持った仲間を集め、結果として組織が拡大していくという可能性があるのです。これが、DAOの必要性・可能性です。
ビットコインは世界初のDAO
「ビットコイン」は多くの方が耳にしたことがあるのではないでしょうか?ビットコインは仮想通貨としても有名な部類に入ると思いますが、このビットコインは世界初のDAOの実用例だと言われています。
中央に管理者がいるわけではなく、人々はビットコイン取引の決められたルールにしたがって取引を行なっています。また、取引データはブロックチェーンの仕組みで相互に監視され、不正に改ざんされたデータは自動的に無効化されています。
つまり、ビットコインは人が取引という行為を行い、機械がその判定を行なっているのです。
OSSが抱えている問題
OSSという言葉をご存知ですか?OSSとは「オープンソースソフトウェア」の略であり、ソースコードが公開されているソフトウェアを指します。
OSSは、持続可能性の問題を抱えています。OSSはどうしても片手間で開発を進めなければならず、全体の83%が一年以内に開発を終了し、50%のプロジェクトが2名以下で開発されています。
その理由としては、OSSの開発は収益にはならないからです。OSSの開発は完全にボランティアで成り立つものであり、企業で働くなどして、収益基盤を固めておかなければならないからです。
ありがとうございました、